先輩起業家が教える 走りながら考える仕事術!

平野友朗と言えばビジネスメールに関する本で有名であるが、仕事術をはじめ、最近では人脈術の本も上梓された。ビジネスメール術による営業を始め、メルマガのコンサルタントも行っているため、もっとも勢いに乗っている一人として挙げてもよいだろう。

本書は起業して3年たった頃、今から4年前に出版された一冊である。「走りながら〜」と見てみると、今年のはじめに本田直之氏が上梓されたビジネス小説「走る男になりなさい」という印象が強い。

しかし本書は平野氏が提唱する「走りながら〜」はとにかく「スピード」重視という印象がある。

第1章「走りながら考える「時間」術」
「スピード」と言う言葉が一番ものを言うところが「時間」である。時間当たりの給料を計算し、その中で自分が給料にあっていることを行えているのか、時間の無駄遣いをしていないか、時間泥棒になっていないか、そして近い将来を見据え、限界を超える覚悟を持っているかⅡついて書かれている。

第2章「走りながら考える「効率」論」
様々な場所で「効率的」にやる事について言われている。事実ビジネス書もそういったことを標榜している本は数多い。
本章でもどのように効率的に行えるかについて書かれているが、根幹となっているのは「リターン」、すなわち利益や実績を、労働に対してどれだけ還元できるかである。
そのためにリターンを早く得たり、ものや事を捨てたりする事ができるのかもかかっている。

第3章「走りながら考える「カイゼン」術」
トヨタの「カイゼン方式」と言うのを捩っているのだろうか。
邪推はここまでにしておいて、ここでは来年のため、未来のための手の打ち方、自らの価値パターンをどのように組み立てたらよいのかについて書かれている。

第4章「走りながら考える「情報」術」
ここでは情報収集と言うよりも「情報管理」と言うことに特化している。インプットやひらめきといったものを様々な形でストックを行い、良質のアウトプットを行う。本を書くのでも仕事をする腕も同じことが言える。

第5章「走りながら考える「営業」術」
「物語をつくる」「おまけをつける」「繰り返し言い続ける」など「営業」とはいっても飛び込み営業のようなものではなく、メルマガにおける「紹介」をどのようにしたら良いのか、どのようにしたら売れるのかという所を言っている。

第6章「走りながら考える「対人」力」
対人コミュニケーションというと直接対面しての会話をイメージするようだが、ブログ・メルマガなどのインターネット・メディアなども立派な「対人コミュニケーション」と言えるという。
損得勘定などの見返りを考えず、相手に対してどれくらい「与えるか」というのも重要な要素の一つと言える。
第7章「走りながら考える「行動」力」
目標をもち、計画をするなどの準備も大切なことである。しかしその準備にかまけ過ぎて肝心の行動に移っていないと何者にもならない。
自分の棚卸を行い、行動を行いつつも、努力を行いつつも、必ず「点検」を行うことで成長をすることができる。

「考える」ということは良いことであるが、単純に机の上でウンウンと考えることがすべてではない。走りながら「考える」、行動をしながら「考える」というのも一つの手段である。
著者は起業をしてから本書を上梓するまでの3年間、そしてメルマガコンサルタントとしてゆるぎない地位を獲得した後もずっと「走りながら考え」続けている。