今から3・4年前に話題となった「赤ちゃんポスト」、通称「こうのとりのゆりかご」が熊本県のとある病院にある。「赤ちゃんポスト」という名前が先行してしまい、その中で「子捨ての助長」や「命の希薄化」と言うような論調が並んだ。あれから数年、いま「こうのとりのゆりかご」はどのように使われているのか、私たちはあまり知らない。だからでこそ地元は立ち上がり、「こうのとりのゆりかご」の現在を長きに渡り取材をしてきた結晶が本書である。
設置されてからの約4年間で様々な相談や動きがあった。子育てや性、家庭事情など様々なことから、子どもにまつわる相談があったのだという。その相談をあらすじではあるが掲載されており、その一つ一つを見ていくと今置かれている日本の子育て、性、結婚など様々なものが見えてくる。熊本県にあるのだが、県外から相談に来る人も多く、このような窓口の必要性が窺える。
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