コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書

ちょうど1年ほど前から広がりを見せた新型コロナウイルス。2回に渡って緊急事態宣言が発令され、テレワークへの動きも広がっていったのだが、とりわけ1回目の緊急事態宣言が終わった後は、元に戻すといった動きも見られるようになった。

所変わって営業はどうなのかと言うと、所にもよるのだが、対面での営業を中止して、Zoomをはじめとしたオンライン会議などのツールを用いて商談などを行うといった動きも出てきたという。

そこで本書である。本書は対面が少なくなりつつある中でどのように営業を行っていけば良いかについて伝授している。

第1章「コンタクトレス・アプローチが営業の主流になる」

「コンタクトレス・アプローチ」は、

顧客へのリアル訪問(コンタクト)を減らし、WEBを駆使してアプローチ数を増やすことで、より大きな成果を挙げる一連の営業行為p.28より

とある。広がりを見せたのはここ最近のことであるのだが、実はSkypeによるテレビ電話を行っている時から始まっている、あるいはDMなどの資料を送付しての影響活動だけを行い、成約を稼ぐことを行った方もいるため、それ程珍しいものではない。とはいえど新型コロナウイルスの影響により、対面が難しくなっていく中で「コンタクトレス」の風潮は広がって行くことは間違いない。

第2章「コンタクトレス・アプローチの進め方」

対面でなくても「人間関係」は必須である。人・企業との繋がりについて方法は変化していても、根幹の部分は変わらない。人間関係をいかにして構築していけば良いか、そしてその中にある「信頼」や「信用」をどう築くべきか、そのことについて取り上げている。

第3章「WEB商談を成功に導くパーフェクト・ガイド」

WEB上で商談を行う事は昨年に入ってからちらほらと出てき始めており、なおかつテレビにおけるインタビューもZoomなどのアプリを通して行うと行った動きもある。もちろん商談を行うわけだから相手にとって良い情報を与えるための準備や環境作りと言った所も大切になる。その準備から商談に入って、そしてクロージングをどのように行えば良いかを列挙している。

第4章「コンタクトレス・アプローチでビジネスモデルが変わる」

対面が難しくなっていく中で、営業自体もWEBで行われるようになった。他にも雇用のあり方から、ワークスタイルもまた変化が起こっている。ペーパーレスやエリアの無制限化もまたワークスタイルを変える一助にもなっている。

第5章「コンタクトレス時代の営業マネジメント」

次は管理職側の部分になってくるが、テレワークになると管理がしづらくなる、といった声もニュースなどで見聞きする。しかしながら、成果物に対して、どのようにして評価するか、日報の必要性、さらにはどのような指導を行うべきかといったことが取り上げている。

第6章「コンタクトレス時代のセルフマネジメント」

テレワークやリモートワークになると、誰からも見られずに仕事を行えるという利点がある。中には猫に監視されて邪魔されるといったケースもあるのだが。

それはさておき、だからでこそ、セルフマネジメントといった所も重要になってくる。成果を積み上げていくためには集中して仕事を行っていく必要がある。とはいえど、いかにして集中していくか、そこには「ゲーム」が大いに役立つ。

第7章「コンタクトレス時代に問い直す「営業」論」

営業を行っていく中で、「足で稼ぐ」といった考えがかつてはあった。しかしながら、対面が通用しなくなると、特に「戦略」をつくり、実行していくことの重要性が増してきた。本章ではそのことについて取り上げている。

営業に限らず、コンタクトレス化は進んでいると言っても過言ではない。しかしながら、そのスピードは緩やかであり、中には逆戻りを行う所も少なくない。とはいえど、コロナが終息した後、いわゆるアフターコロナの時代においても、コンタクトレス化は止まらない。だからでこその「変化」が大切である。