かつて学校で習った「数学」、それが会社員として仕事を始めた今でも活きることもあれば、単なる机上の空論として終わったものもある。
もっというと、学校の授業の「数学」そのものを苦手としたり嫌ったりとする人が多い。
しかし最近ではビジネスの場でも「数学」が重要視されてきており、ビジネス書でも「数学」をテーマにしたものが乱舞している。本書は「学術の為の数学」ではなく、「社会人としての数学」、すなわち「食べられる用になるための数学」、「食える数学」とするための「実用数学」のいろはを紹介している。
第1章「役に立つ数学入門」
「因数分解」「微分方程式」「三角関数」「指数・対数」など、世の中には様々な「数学」が存在する。
数学嫌いの人であれば、これらの言葉を聴いただけでも嫌悪感をもよおすほどである。原因としても単純で「テストで苦しめられた」「メカニズムがわからない」など様々である。
しかし生活の中には「数学」があると言っても過言ではない。「因数分解」であればコンピュータやシステムにおける「暗号化」、「微分方程式」であれば「津波観測」、「三角関数」であれば「音声の周波数」などで使われているのだという。
第2章「どの数学が好きですか?」
数学ほど好き嫌いの激しい科目はないと言っても過言ではない。「数学嫌い」もいれば、熱狂的な「数学好き」もいる。さらにいうと「数学好き」でも「幾何学」が好きだとか、「指数・対数」が好きな人もいる。本章では様々な「数学」についてどのような学問なのか、「幾何学」や「指数・対数」などに関して、「総論としての「数学」」を論じている。
第3章「数学者ではない人のための数学」
第2章で「「総論」としての数学」について論じているが、あくまで本書は「数学者ではない人」をターゲットにしている。もっと言うと「ビジネスマン」など様々なところで「食べていける」ための数学を紹介しているだけである。本章ではそのための「数学」の立ち位置はどうあればよいのかを表している。
本書はあくまで「数学」の参考書や学習本ではない。その「数学」そのものを「食えるため」にするための心構えを紹介した一冊である。数学をビジネスの為に役立てる、あるいは数学好きのためにビジネスに昇華するにはどうしたらよいのか、それを考える以前の土台を築き上げる為の一冊が本書と言える。
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