ボブ・ディラン――ロックの精霊

昨年秋にノーベル賞が発表され、本書で取り上げるボブ・ディランが文学賞を受賞したことで話題となった。その授賞式に出席・欠席でも話題となったのだが、ディランの歌詞がいかに文学的に評価されたのかを表している。しかしながらボブ・ディランはロックの大家としても有名なのだが、そのディランの歌に、歌詞になぜ人は魅了されるのか、その要素を取り上げている。

第1章「ソング・トゥ・ウディ」
ディランが生まれたのは1941年、ちょうど大東亜戦争が起こった年である。そのディランが音楽と出会ったのが、今で言う所の小学校の時代にある。その時代にラジオにはまり、流れている音楽の出会いが、彼の人生を決定づけた。そこから学生時代にバンドを結成し、次々と演奏をするようになっていき、やがてボブ・ディランとして活動するようになった。

第2章「ライク・ア・ローリング・ストーン」
ディランがデビューし始めた頃に既に雲の上の存在になったのがローリング・ストーンズであり、なおかつベンチャーズである。そのローリング・ストーンズの演奏にも少なからず影響を受けて、ボブ・ディラン独自の思想や考え、意見を音楽にぶつけていくようになった。

第3章「タングルド・アップ・イン・ブルー」
数多くの楽曲を生み出し、なおかつ、音楽の世界で様々な伝説を作り上げてきたディランは特にツアーなどのライブで伝説をつくることが多かったのだという。さらには右肩上がりの活躍をしている最中で事故にも遭った。

第4章「ライフ・イズ・ハード」
ディランの人生はまさに波乱万丈といったものだったのだが、しかしながらそれもまたディランのロックの要素となっていった。そして作り上げられる歌詞として醸成していき、世界的にも評価されるようになった。

ボブ・ディランの歌は非常に独特であるのだが、その独特さはディラン自身の人生や歌手としてのキャリアが大いに影響を与えている。その与えている部分とはいったい何かを知ることができる一冊と言える。