津波災害 増補版――減災社会を築く

「天災は忘れた頃にやってくる」

と言う諺がある。その諺は今から7年前の東日本大震災にて如実に表しており、自身や津波により多くの命が失われた。かつて日本でも津波災害は起こっており、そのことで命を失った人は少なくない。災害は待ってくれず、なおかついつ起こるのかすら分からない状況にある(たとえ予測ができたとしてもである)ために、あらかじめその災害の傾向と対策を考えておく必要がある。そのきっかけが本書であるのだが、そもそも本書が初めて出版されたのは東日本大震災の3ヶ月前の話であり、著者自身そのことをショックに思い、ありとあらゆる可能性調査した上で「増補版」として改めて上梓している。

第1章「津波は恐ろしい」
津波の恐ろしさは7年前の東日本大震災にて多くの人々が知ることとなった。それ以前にも奥尻島地震(北海道南西沖地震)により津波による死者出る、もっと昔を遡ると津波災害は頻繁に起こっている。しかも津波には何センチ~何メートルまで様々であるのだが、わずか数十センチの津波でも甘く見てはいけない。。

第2章「津波災害はくり返す」
もっとも津波被害は日本中で繰り返し起こっている。それは第1章でも述べたように規模の大小問わず、なおかつ不定期ながらにして津波災害は起こっているためである。そこには日本独特の地形にある。

第3章「津波情報に注意せよ」
津波には「津波情報」「津波注意報」「津波警報」「大津波警報」といった情報が出てくる。最初から順番に行くと規模が大きくなるのだが、そもそも津波情報でも中止をする必要がある。もっとも情報であったとしても予想以上の高さになるだけでなく、十~数十センチであったとしても津波は津波なので危険である。

第4章「津波が来たらどうする?」
もしもあなたの住んでいる地域で津波が起こったらどうなるのか、沿岸部であれば直に感じるかも知れないのだが、内陸部に住んでいる方はあまりピンとこないかも知れない。しかし内陸部でも看過できないのが津波である。7年前の東日本大震災では津波により川が逆流し、海に面していなくても津波被害を受けるような地域もあったためである。そのため山間部以外では津波被害を受けない地域は皆無に近い。そのためシミュレーションはどこにいても大切である。

第5章「東日本大震災の巨大津波と災害」
増補版の中でもっとも肝となるのが本章である。東日本大震災にてなぜ巨大津波となったのか、そのメカニズムと災害対策の課題、さらには復興などを取り上げている。

第6章「南海トラフで予想される巨大津波と被害」
今後地震や津波は必ずと言ってもいいほど起こる。しかしいつ起こるのかは誰にも予測はできないのだが、ある程度地震予知は行われており、なおかつ首都圏や南海トラフなど地震予測は行われている。その中でも特に起こりうるものとして南海トラフの地震予測と被害をシミュレーションしている。

地震や津波はいつ、どこで起こるのか分からない。とはいえ予測として起こりうる地域は予測されているとは言え、東日本大震災にしても、一昨年起こった熊本地震にしても予測できなかった地域が震源・被害となった。予測は難しいとは言え、もしも起こった場合の対策、いわゆる「減災」を行うことは誰にでもできることである。その対策となるための参考資料となる一冊が本書と言える。

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