夏フェス革命 ―音楽が変わる、社会が変わる―

季節は梅雨の時期となり、それが過ぎると真夏のシーズンとなる。そのシーズンには全国各地で「夏フェス」と呼ばれるライブが次々と開催される。本書で取り上げる茨城県ひたちなか市にて行われる「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」をはじめ、北海道の石狩湾新港にて開催される「RISING SUN ROCK FESTIVAL」、さらには新潟県の苗場スキー場にて開催される「FUJI ROCK FESTIVAL」がある。そもそも主立った夏フェスが開催されたのは1997年、最初に紹介されたフェスも2000年に始まったものである。もともとなぜ夏フェスが行われ始めたのか、そしてその夏フェスの先にあるものは何か、そのことについて取り上げている野が本書である。

第1章「フェスは「協奏」によって拡大した」
フェス自体は数多くのアーティストがこぞって共演する、あるいはコラボレーションをするようなこともある。そのため本書では「協奏」と題しており、それが拡大することによって「フェス」というプラットフォームができがったという。

第2章「ケーススタディ:「協奏」視点で見るロック・イン・ジャパンの歴史」
冒頭でも書いたとおり「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」は2000年に誕生し、毎年8月に開催される。そもそも題名に「ROCK」と書かれており、ロックアーティストだけしか出演できないのかというとそうではない。J-POPと呼ばれるアーティストたちも出演しており、様々なジャンルのアーティストも出演しているほどである。そもそもそれもまた「協奏」の概念に基づかれてフェスは大きなものとなり、いくつかのステージに分かれて3日間の夢空間にまでなっていき、日本最大級のフェスにまで発展していった。

第3章「フェスにおける「協奏」の背景」
そもそもフェスの主役はアーティストではなく、「参加者」である。これはコミックマーケット(コミケ)の概念にも似ており、数多く参加できること、さらには多くのアーティスト(表現者)と関われることといった共通点がいくつもある。他にも一石●鳥のように1回の参加で色々なアーティストとその歌に触れることができる点もまたフェスの支持を集めた理由なのかも知れない。

第4章「「協奏」の先にあるもの」
フェスと呼ばれる「協奏」をする事の先にはどのようなものがあるのか、そしてファンをはじめとした観客はどのような変化が求められるのか、そして紅白歌合戦などかつてからあるものとの関わりはどうなるのか、そのことについて提起している。

私自身は音楽はCDやダウンロードで聴くことがほとんどであり、ライブに出向いたことは数えるほどしかない。しかしフェスは大小問わず、全国津々浦々に開催されているのだが、そのフェスの在り方などを知ることのできる格好の一冊であった。

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