「奨学金」を借りる前にゼッタイ読んでおく本

私自身も奨学金を受けたことがあるのだが、ここ最近のニュースでは奨学金が払えなくなってしまう人が出ているということを目にする。私自身はそうではなかったのだが、もっとも奨学金における貧困もあるのでは無いかと思ってしまう。

もっとも奨学金にも種類があり、返還義務のない「給付型」、返還義務のある「貸与型」とあり、貸与型の中でも利子がある・なしによって分かれる。特に利子がある奨学金もあり、それは「学生ローン」ではないかと邪推してしまうこともしばしばある。

それはさておき、学生になった際には「学費」は多かれ少なかれかかる。そのために学生ローンをはじめ奨学金でもってやりくりをするケースもある。給付を受ける、あるいは借りるためにはどのようなことが必要なのか、そのことについて取り上げたのが本書である。

第1章「奨学金を借りようと思ったら「真っ先にやること」―同じ条件・学力でも、より有利に借りるための動き方」
奨学金を借りるにしても「条件」が存在する。その条件をいかにして通れるようにするか、学生側の所でも「やるべきこと」が存在するのだという。そのことについて取り上げているのが本章である。

第2章「大学進学にあたってゼッタイ「準備しておくこと」―意外にかかる進学費用を無理なく準備するために」
大学進学にあたっての準備としては「受験」が強く存在する。その受験を通して合格を得られなければ、何も始まらない。ただその後は奨学金を受けるなどの準備が必要となってくる。毎年かかる学費はもちろんのこと、大学には「入学費」と言ったものも存在しており、受験と並行して進めておく必要もある。

第3章「奨学金を「無理なく返す」ために覚えておきたいこと―いくら借りるか?返還方式は?将来困らないための基本ルール」
その奨学金を受けたら、多くは「返す」ことが必要になってくる。もちろんそれは働いて、しばらくしてから返還義務が生まれてきており、定期的な金額で引き落とされる。しかし返還をする際にも余裕があるのであれば「前倒し」、難しくなったら「猶予」といったものがある。。

第4章「大学院進学・海外留学をかなえるために「始めておくこと」―より大きな夢をかなえるための、上手な奨学金活用法」
大学を卒業した後のことについて就職をすることが多くあるのだが、その一方で大学院へ進学や海外の大学へ留学するといったケースもある。もちろんそこでも学費は支払う必要があるのだが、それをいかにして支払っていくべきか、そのことを取り上げている。

第5章「JASSO(日本学生支援機構)以外の奨学金を賢く探す―上手に選んで、早めに動けば、親も子どももラクになる」
本章ではどのような奨学金があるのかを取り上げているのだが、市町村の奨学金の他にも財団や民間にての奨学金もいくつか存在している。

学生生活を充実するために、そしてそこからの将来の生活を良くするために奨学金がある。今となっては学生ローンに近いのではないかという考えを持っているのだが、使わない手はない。しかし「どのように使うのか?」は学生を始め、その家族単位で考える必要がある。本書はその考える参考材料となる一冊である。