余計な一言

私自身、仕事でもプライベートでも会話を当たり前に行う。しかしながら私自身会話自体は苦手であり、舌足らずになることもあれば、突拍子のない一言を発してしまうこともある。もっとも会話自体は人と人とのキャッチボールであるのだが、たった一言で関係が崩れたり、悪い状況になってしまったりする事もある。本書ではそれを「余計な一言」と上げているのだが、どのような一言が悪化してしまうのかを取り上げている。

第一章「その一言が恐ろしい」
冠詞や接続詞といった「で」「が」「だって」「しかし」などが挙げられる。小さい役割ながらも、使い方を誤ることによって悪い意味で意味を成してしまうこともある。

第二章「本音はいつも必要ではない」
毒舌は使い方によっては良い方向にする一方で、使い方を間違えると関係を崩壊してしまうことにもなりかねない。また主張だけした「言い捨て屋」になる傾向の方々も見た方が良い章と言える。

第三章「バカ丁寧は迷惑」
丁寧に伝えることは必要だが、丁寧すぎるのは良くない。「過ぎたるは及ばざるがごとし」というように丁寧を過剰にしてしまうと迷惑な言葉になってしまう。

第四章「がさつで無知で無神経」
うっかりとした一言、何気ない一言が時として相手のことに土足で踏み込む、もっと言うと踏み荒らすと言ったことにもなりかねない。ちょっとしたことと気にせずに話してしまう「無神経」を戒めた章である。

第五章「リピート病、ネガティブ病の患者たち」
返事をするにしても「はいはい」だと軽くなってしまう。これを「リピート病」と定義している。ついやってしまうのだが、相手に悪い印象しか持たれない。また自分自身もそうであるのだが、ネガティブな言葉に転じてしまうことが良くある。そのことで会話が続かなくなってしまうことも往々にしてある。

第六章「ディフェンス力を強化しよう」
言葉にしても事細かにやらなくてはいけない、逆にやってはいけないことが数多くあり、私自身でも守れているかどうかいちいち気にしてしまう。余計な一言は誰しも言ってしまうし、なおかつやりとりで失敗してしまうこともある。回避することはベストであるのだが、なかなかそうにはいかない。その対策としてリカバリーを身につけること、フェアプレー精神を持つこと、そして褒めることなどを提示している。

私自身会話については自信が全くない。本書を読んでいくうちに、「自分は守れていないのではないか?」ということをずっと考えてしまう。もっとも会話については正解はない。自分自身でやってはいけない事を少しずつでも治していこうと考えている。その治療薬となるのが本書である。