恋愛制度、束縛の2500年史 古代ギリシャ・ローマから現代日本まで

現在の日本で恋愛制度といった法律は存在せず、あったとしても「結婚」に関して民法に定められた制度がある。そう考えると「制度」というのは存在しないのだが、宗教的な概念、あるいは文化的な概念から、暗に「制度」と言うような形にしているとも考えられる。一般的な「恋愛」は万国共通、と言いたいところだが、国や時代によって、恋愛の形は異なってくる。本書は古代から中世、さらには日本や欧州など、様々なケースで持っての「恋愛」のあり方を歴史学的観点から紐解いている。

第1章「古代ギリシャの恋愛」

昨今では「同性愛」に関しての認知も広まり、事実上の「同性婚」と呼ばれるものも認知されるようになった。そもそも「同性愛」はいつ頃からあったのか、それは定かでは無いのだが、本章では少なくとも古代ギリシャの時代から存在したほどである。

第2章「古代ローマの恋愛」

神聖ローマ帝国の時代になってくると、恋愛も変わってくるかについて取り上げている。前章の古代ギリシャもそうであるが、古代ローマの時代においては「ローマ神話」が根本としてあり、ローマ神話の中には「愛」に関しての女神としてウェヌスといった神が司る。

第3章「キリスト教と恋愛」

「聖書」と呼ばれるものはいくつか種類があり、旧約聖書と新約聖書といったキリスト教の教典が2種類ある宗教もある。このキリスト教は俗に「愛の宗教」と呼ばれるものがあり、愛に関しての逸話なるものも存在している。

第4章「中世宮廷恋愛」

中世ヨーロッパにおいて「恋愛」なるものは存在したかというと、ある程度は存在している。よくある物語のような恋愛もあれば、身分に厳しい中での理性的な「恋愛」と言ったものがあったという。

第5章「ロマンティックラブとは?」

ロマンティックラブとなると、ある種の恋愛小説や少女マンガにて出てくるような愛を連想してしまう。そもそも「ロマンティック」の概念も日本とヨーロッパ、さらには時代や宗教などによって異なってくる。そこで本章ではユーゴーといった哲学者における「愛」の定義とともに考察を行っている。

第6章「明治期から大正期にかけて―日本における「恋愛」の輸入」

日本において「恋愛」の概念が初めて入ってきたのは、明治時代である。ようは西洋の学問や文化などが入ってきたのと同じ時期に入ってきた。しかし「恋愛」の概念は「不完全な輸入」だったと著者は指摘しているのだが、その理由について論じている。

第7章「西欧における恋愛肯定論と否定論、精神分析のヴィジョン」

近代になってくると西欧でも「恋愛」に関しての哲学的な考察の発展は続けてきており、スタンダールやプルーストといった恋愛論が展開されるようになった。また精神分析も発展し、恋愛において精神はどのように変化するのかという考察まで行われるようになった。

第8章「現代日本の恋愛」

では日本の恋愛感情はどのように変化したのか、もっとも恋愛というと人と人とのものかと思いきや、二次元をはじめとしたキャラクターへの恋愛もまた日本独自に発展してきた。いわゆる恋愛の「ガラパゴス化」が起こっていると指摘している。

そもそも恋愛の形は人それぞれと言えばそれまでかも知れないが、歴史的な観点から恋愛を紐解いていくのもけっこうユニークである。しかし「恋愛」と言っても哲学、文学、そして歴史といくつかの学問とを複合して考察しなければならないことを考えると、本書の歴史を見てもやはり「恋愛は難しい」ということを考えてしまう。

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