神と呼ばれる鉄道YouTuber スーツの素顔

ここ最近では芸能人もYouTuberとなる人も出てきている。もちろん専門で活躍を行う人もいれば、四方山話でやっていく人もいる。人によっては人気を呼ぶようなチャンネルになる人もいれば、なかなか登録数が増えず、苦戦している人もいる。

本書は「鉄道YouTuber」として有名なスーツの半生を取り上げている。YouTuberになるまでのプロセス、さらには鉄道が好きになったことをYouTubeを通じて伝えたいことなどを綴っている。

第1章「鉄道系YouTuber「スーツ」とは」

冒頭にも書いたとおり、YouTuberにも様々な種類があり、専門的な知識や実践を行う人もいる。なぜ著者は「鉄道系YouTuber」としたのか、そこには著者自身の生い立ちにあった。

第2章「なぜYouTuberになったのか YouTuberになるまで」

そもそも著者は小さいときから両親の影響により、鉄道が好きになった。その好きが高じて鉄道会社に就職使用をするも断念した。その後大学へと進学し、鉄道旅行に没頭していたときに、日本一のYouTuberであるHIKAKINの動画を視聴するようになり、自らもYouTubeチャンネルを始めた。

第3章「過酷な活動初期」

チャンネル開設当初はまさに「過酷」な状況だった。もちろん再生数も伸ばすことができず、試行錯誤を繰り返していたのだが、その「試行錯誤」の中で金銭的にも、体力的にも、日程的にも厳しい状態の中で行う必要があり、その意味で「過酷」だったという。

第4章「ファーストクラスに学んだこと(飛行機について)」

ファーストクラスは括弧書きにも書いてあるとおり、飛行機のことであるが、縁あって飛行機のファーストクラスに乗ることができた。うまく行かない初期の状態から脱し、ようやく稼ぎ出し始めた時である。海外の鉄道の旅に出かけるため、飛行機に乗ることになったが、そこで奮発してファーストクラスに乗った。その時の模様もYouTubeにて取り上げている。

ファーストクラスの搭乗はサービスもさることながら、さらなる成長のための「学び」をつかんだのだという。その要素を本章にて取り上げている。

第5章「スーツ旅行チャンネルと日本一周動画」

自らのチャンネルの成長のため毎年夏に長期の旅行を行い、それをYouTubeにアップするのが慣例としてある。日本一周もあれば、さらに広く世界一周することもある。特に日本一周を回る中でどのように計画、実行し、YouTubeにアップしていったのか、そして「一周」まわることの醍醐味とは何かを説いている。

第6章「スーツ背広チャンネル」

著者のチャンネルは鉄道ばかりではない。「スーツ」という理由なのかどうかは不明だが、「背広チャンネル」もあるという。サブチャンネルというよりは、鉄道以外の部分で何かできることはないのかを考え、つくられたチャンネルである。「背広チャンネル」ではどのような動画を取り上げてきたのかを紹介している。

第7章「ローカル線は好きじゃない!?」

著者自身は何でも鉄道が好きというわけではないという。それだけでも少し衝撃的かも知れないが、特に「ローカル線」と呼ばれる路線はあまり好きではないことを本章にて、理由とともに明かしている。

第8章「なぜ鉄道が好きなのか これからどうしていきたいか」

YouTubeのコメントやメールなどで様々な質問が来るのだが、そのなかで最もよく聞かれる質問であると同時に、最も答えに困る質問が本章のタイトルにある。なぜ鉄道が好きなのか、またこれからの展望について、著者自身が今持っているものを明かしている。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、在宅をはじめ、テレワークを行う所が増加し、鉄道会社の多くは赤字に転落するなど苦境を迎えている。路線によっては廃線する所も続出したり、運賃の値上げをしたりするなど、業界自体がネガティブになっている様相である。しかしその感染が収束し始め、旅行を行う方も増え始めたことにより活況を取り戻すのかもしれない。その際に著者のチャンネルの価値もまたさらに上がってくるのかも知れない。