犬にウケる飼い方

私自身、自宅自体はペット禁止のためなどを飼うことができないのだが、親戚の家に行くと犬を飼っているところもあり、そこで犬とじゃれ合うこともしばしばある。

それはさておき、散歩をしていると犬と散歩を行っている方もちらほら見かける。コロナ禍に伴って愛玩動物(猫など)を飼う方も堅調である一方で、飼育放棄をする悲しい実態も浮き彫りになっている。そこで本書である。犬の飼う方の中には、ある程度しつけなどを行っていけば従順になるというイメージを持たれるが、実は人間は犬の実態を知らないところがあり、その点でしつけなどのトラブルも出てきているという。ではどのように犬を正しく「知り」、飼うようになれるのかを紐解いている。

第1章「日本人はまだ犬を知らない―犬の「常識・定説」を疑おう」

犬と人間の価値観、さらには犬にも種類や境遇によって人それぞれならぬ「犬それぞれ」といったものがある。そのため、よくある犬の「常識」を外すことから始めている。よくある「常識」は、犬にとってマイナスになるだけで無く、むしろ飼育上のトラブルの火種になることさえある。

第2章「犬は世界をどう感じているか―その認知能力と行動を知ろう」

人間が見ている「世界」と、犬が見ている「世界」は異なる。「そんなの誰でも知っている」と思いがちであるが、では犬が見ている「世界」とはいったいどのようなものかと問われると、ハッキリと答えられない人の方が多い。ここでは犬における「認知」はどのようになっているのかを紐解いている。

第3章「犬にウケるしつけを始めよう―楽しくかしこく管理するには」

犬における「しつけ」をどうするかによって、犬と人間との共生が変わってくる。では、どのように行っていくべきか、「管理」を意識しながらも、習性を鑑み、なおかつ衣食住全ての部分においての方法を本章にて伝授している。

第4章「愛犬の「困った」にどう向きあうか―プロが教える問題行動への対処法」

犬を飼っていくと色々なクセを身につけることも少なくない。例えば毛を乾かすためにドライヤーをしようとしたら口で遊ぶようなこともあれば、人間の行動を真似て二足歩行をするような犬までいる。このクセであれば微笑ましいのだが、なかには「困った」と頭を抱える「クセ」もある。本章ではその傾向と対策を取り上げている。

第5章「犬にも人にもウケる暮らし方へ―共に健康に幸せに」

犬を飼うためには、どのようにしつけ、共生し、幸せに暮らすことが求められる。遊びにしても散歩にしても、食事にしても、どのように気を遣う必要があるのかを説いている。

犬を飼う方がいたら、飼うことの難しさはよくわかるかも知れない。しかしその「難しい」部分をいかにして解消していくかが大きなカギと言える。その解消方法には今まである常識を捨て去り、本書のように、どのようにしてしつけ、育てていくべきかを模索する必要がある。