大卒無業―就職の壁を突破する本

大卒無業―就職の壁を突破する本 大卒無業―就職の壁を突破する本
矢下 茂雄

文藝春秋  2006-05
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世の中には様々な就職活動本が出回っており、さ来年卒業の2010年度版の就職活動本が大勢を占めているところを見ると今の大学3年生はすでに本格的な戦いが始まったと言ったところだろう。その一方で来年3月に卒業する者たちにとって、今日の株価の下落をまともに受けた人たちは、今もなお就職活動を続けているという人も少なくない。恐らく2010年度生にとっては非常に厳しい就職戦線になりそうな様相であることは間違いない。
さて本書は就職活動本であるが読んでほしい対象者が「就職活動を控えた学生を持つ親」であることによりただの就職活動本でないことがよくわかる。就職活動も親のサポートもあればいいのだが、今日の受験戦争(「お受験」も含む)も親自身の自慢の材料、もしくはその家柄の向上の道具となってしまっていることがある。それが就職活動においてもネームバリューだけで子供のことをあまり考えない親も中にはいる。そういう親も困りものである。自分はこういう業界を目指しているのにもかかわらず、親の猛反対により、仕方なく有名会社に就職した子供もいる。当然親は子供の将来を思ってのことであるが(そう思っていない親も中にはいる)それが裏目に出てしまい、結局子供の自由を束縛し、自分の首を自分で絞めるようなことになってしまう。これに気づく親がいればいいのだが、悲しきかなそれに気づかない親がほとんどである。
それはさておき、内容はそれほど難しくなく、これと言った秘策については書かれていない。むしろ子供たちの就職活動のやり方について知ってほしいという狙いでつくられている。エントリーシートの書き方や面接のやり方などどういうようなことをやるのか、子供が志望する業界とは一体何なのかというのが普通の就職活動本よりもわかりやすく書かれていることがいい。
では本書を読んで親は何をすべきなのかというと、私なりの意見であるが、もし子供がお金に困ったらその分だけ親が助けることをやってほしいと思う。これは私自身の就職活動の体験からであるが、首都圏やその近郊であったならば出費は余ほどでない限りそれほど多くない。ただし平均でも4〜5万円くらいはかかると見ていい。しかし私のように北海道からだと、北海道に就職する場合は前述の学と同等であるが、それが首都圏になると航空運賃や宿泊代もかさみ大体10万を超える(中には30万以上かかる学生もいる)。当然アルバイトで生計を立てている学生にはあまりにも酷な話である。さらに言うと資金不足で就職活動を縮小したり、断念するという話ほどシャレにならないものはない。僅かなお金だけで、子供たちの未来を閉ざしてしまうというのは、これからの人生にとっていかに損をもたらすのかというのがある。それに順調に就職でき、それなりの収入を得ることができれば子供からの親孝行もあることになるので、ある意味では「投資」という概念もある。子どもの未来のための投資として、そして子供が前向きに働けるためにお金を提供すること。子供が自立する最後の子育ての一つとしてこのことが必要なのではないかと私は思う。

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コメント

  1. 名言ブログ より:

    すべての成功すべての巨富… ナポレオン・ヒル(米国の著述家)

    すべての成功すべての巨富はアイディアから生まれる。ナポレオン・ヒル(米国の著述家)