消費税をどうするか―再分配と負担の視点から

消費税を増税するかの論議が急がれている今日この頃である。過去の政治政策による赤字国債も増え続け、現在では約950兆円にも上るほどである。そのためか国債の格付けランクも下がり、IMFからも赤字解消の督促まで上がっている始末である。

さて本書である。消費税は1989年、ちょうど平成に入った頃に導入され、銀行ショックなどあった1997年にも5%に引き上げられている。しかしそれから14年の間に消費税の変動は行われていない。国民の生活に直結していることもあり「地雷」、もしくは「最終手段」として手をつけることができなかった要因もある。

赤字国債解消や格差是正など財政面の課題が多く挙がるなかで消費税の増税はなかなかできないでいた。それどころか数多くの減税や公共福祉、ハコモノ政策などによって赤字国債はふくれあがっていった。

ではどのような財政再建をすべきか。消費税増税をすべきか。緊縮政策を行うべきか。ふくれあがった借金を解消するためには政治だけではなく、政治家を選ぶわたしたちにも課せられている大きな課題である。

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