バカボンのママはなぜ美人なのか

LINEで送る
LinkedIn にシェア
[`evernote` not found]

かなりユニークなタイトルであるのだが、本書は「嫉妬」を題材にしている。そう考えると、なぜ「天才バカボン」のママを取り上げているのかというと、主人公であるバカボンパパに不釣り合いの美人で完璧な女性である妻のことを形容して「バカボンのママ」を表している。さて、本書の内容であるが嫉妬の要素を表しているのだが、著者が「あすなろ白書」や「東京ラブストーリー」などドラマ化されるほどの人気作品を生み出した少女漫画家が自分自身の漫画家人生と女性としての経験談を交えながら取り上げている。

第1章「嫉妬が今の私を作った」
ふと「嫉妬」という言葉が何の意味なのかというのを知りたくなった。調べてみると、

「(1)自分よりすぐれた者をねたみそねむこと。
(2)自分の愛する者の愛情が他に向くのをうらみ憎むこと。また、その感情。りんき。やきもち。」
「広辞苑 第六版」より)

とある。ではその嫉妬について著者はどのようにして持ったのかというと、横並びの時代が終わり「競争」が始まったことにより、他人に対する劣等感が「嫉妬」になって表れたことから始まったのだという。その「嫉妬」が男女関係にも表れ、それが恋物語となり、著者自身が生み出した作品にも表れているのだという。しかしその「嫉妬」という感情は消す方法もあるのだが、その手始めとしては「嫉妬を認める」ことから始めるのだという。

第2章「女の嫉妬」
嫉妬というと「女性」ならではの感情なのだが、次章にもあるように男性の嫉妬も存在する。しかし嫉妬深さで言うと「幸せくらべ」をしたがる女性のほうがよっぽど強い。どうして強いのかというと、自分自身の所属しているコミュニティの中で誰が幸せか、学歴がよいのか、成績が良いのかというような比較要素を見つけては比較してしまう。

第3章「男の嫉妬」
では、「男の嫉妬」にはどのようなものがあるのだろうか。女の場合は「幸せ」について嫉妬にするのに対し、男の場合は「仕事」や「人生」における「成功」において「嫉妬」の炎を燃やしてしまう。もちろん会社における業績の差や出世の差、肩書の差といったものが挙げられる。

第4章「嫉妬の炎をスッと消す方法」
さて、ここまでは嫉妬の現状について取り上げてきたわけであるが、その嫉妬について解消する方法があるのだという。本章では「容姿」「育ち」「学歴」や「持ち物」など事例に分けて嫉妬の解消法について取り上げている。実際に嫉妬の感情を自覚していたのだが、処方についてどうしたらいいのかわからない方々であれば、本章から見るとよい。

第5章「嫉妬の正体」
では本書の核にとして「嫉妬」そのものの正体とは一体何なのかというのがある。辞書の意味としては第1章に書いたとおりだったのだが、それではまかなえないほどの意味の広さがあるのだという。「自分以上・以下」の感情もあれば、コンプレックスやプライドなどが嫉妬になることもある。一概に「嫉妬」を語ってもどこから来るのかは難しく、様々な要素が重なって「嫉妬」という感情に陥ることもある。

バカボンのママは人々に支持され、美しさもあれば、人の善さもある。もちろんバカボンやバカボンパパなどの変人をコントロールするといった良妻ぶりなどもあるため「完璧」という言葉を形容した女性としてたとえられる。それが嫉妬の対象として扱われることがあり、自分自身の「嫉妬」にまみれた人生を顧みながら他人が自分と同じような「嫉妬」から解放されるにはどうしたらよいのかを提示している。「嫉妬の正体」というようなタイトルではなく、「バカボンのママ」を出したのが非常に面白かった一冊である。

スポンサーリンク