読書は格闘技

私自身読書は「一期一会」の出会いと思っている。しかしそういったことは私だけに限らずとも読書に対するとらえ方は人それぞれある。ちなみに本書の著者は「格闘技」なのだという。これも強ち間違いではなく、書き手の考えと読み手の考えの戦いであり、時には同調しながらも対立することがあるという表れでもある。もっとも私自身だったら自分自身の思想と正反対の本を読む際にはそのようなことが言えるのかもしれない。その「格闘技」はいったいどこから来ているのか、どのように意識すべきなのか本書はそのことを伝授している。

Round1「心をつかむ」
ちなみに本書は対立する2冊の本を読み比べ、どこが違うのか、どこが勝っているのかについて考察を行っている。「人」にまつわる2冊の本を読み比べながら考察を行っている。

Round2「組織論」
組織に関する2冊だが、1つはビジネスというよりも統治にまつわる名著であるが、もう一つは会社としてのあり方を説いているので一見対立のしようがないように見える。しかしそこには共通点があり、「組織」であるのだという。

Round3「グローバリゼーション」
本章で取り上げている2冊はどちらも「世界」において重要な要素の含まれる本である。しかし方や「文明」、方や「市場」というように取り上げている「世界」は異なる。取り上げている「世界」は違えど、「世界」そのものを取り上げているのだから、対立しないわけにはいかない。

Round4「時間管理術」
時間は有限である。だからでこそ時間の管理は重要な要素であり、それを欠けてしまうと時間はいくらあっても足りない。本章では仕事と会社における「時間管理」のあり方はどのようにすべきかを取り上げている。

Round5「どこに住むか」
いわゆる「環境」の違いである。環境の違いによって仕事が生まれたり、年収が増減したりすることは結構知られているのだが、その知られている中でどのような変化を生じるのかそのことを取り上げている。

Round6「才能」
人は持って生まれた才能もあれば、たゆまぬ努力の結果生まれた才能もある。その才能はどこにあるのか、その才能を見出す2冊の本を取り上げている。

Round7「大勢の考えを変える(マーケティング)」
マーケティングにまつわる名著は挙げるだけでもキリがないほどである。そのキリがないほどある名著はどのようなものがあるのか、本章ではその中でも対立がいのある2冊を取り上げている。

Round8「未来」
未来を取り上げる本はいわゆる「予言」にまつわる本もあり、なおかつ未来をどのようにして予知、もしくはそれに向かって努力をしていくかを取り上げている。

Round9「正義」
私は「正義」という言葉が嫌いである。その嫌いな「正義」とは何か、そして正義はどのような方向に向いているのか、そのことを取り上げている。

Round10「教養小説―大人になるということ」
教養における小説とはどのようなものなのか、その小説はどのようなものか、修業もあれば、マンガ・アニメになった小説まで取り上げられている。もっとも「教養」と言えるのかといった本もあった。

Round11「国語教育の文学」
国語教育における2冊はどちらも私の中で最も印象に残る文学作品の2冊である。もっとも国語の授業の中で読んできた中で印象に残ったと言えるのだが、なぜそれらは印象に残るのか、その2冊を比較しながら考察を行っている。

Round12「児童文学」
児童文学と言ってもふり幅があり、長らく続いているロングセラーもあれば、映画にもなったベストセラーまで存在する。

読書をしていると本によって対立するような本も数多く存在する。その存在するような本を戦わせるにはどうしたら良いか、その戦いの中で生まれるものも出てくる。本書はそれを見出している。

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