神奈備

2014年に起こった御嶽山噴火の犠牲者や被災者とその遺族・家族の方々のために捧げた一冊が本書である。

本書はその御嶽山の麓に住んでいる少年立ちの物語である。その物語には神に対して悲劇となるような出来事・試練が起こりながらもそれを乗り越えるという物語である。

日本でも「八百万の神の国」と呼ばれるようにそれぞれの山にも神が宿っている。その神に対してどのようにして同居し、なおかつ乗り越えていくか、健気でありながらも、その山と接していくのか、そのことを取り上げている。

山の尊さであると共に、自然の猛威がいかに残酷で、なおかつ容赦なく人間を襲うのかがよく分かる。その猛威の前で時に無力になることもあれば、それでもなおひたむきに立ち向かう人間の姿がここにある一冊である。

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