国債は買ってはいけない!

「環境問題」について懐疑・否定的論者の代表格である武田邦彦氏が国債について書かれていたので思わず手に取った。著者は国債について専門がいなのかなと思ってしまったのだが株式のアドバイザー会社の顧問を務めているという。つまり国債や株については少なからずわかるという。

国債は1965年に発行を開始された。その時はわずか少額であったが、第1次石油ショックにより最初に大規模な発行がされたのは本書で書かれたとおり1975年のことである。それから雪だるま式に国債は増えはじめ2008年現在では発行残高が750兆円を超えている。このままではデフォルト(債務不履行)宣言するのではという経済学者もいるという(現に海外では2000年にアルゼンチンがデフォルト宣言を行った例がある)。

環境問題についてはなかなか的を射たことが書かれていたが国債のこととなると著者の専門に少し外れているせいか、やや説得力に難があった。

確かに日本の国債は雪だるま式に膨れ上がっている。さらにいえば「個人向け国債」が出てき始めたことにより投資目的・預金目的で国債を買うという人も増えている。それによって日本経済には何の価値が返ってくるのだろうかという疑問さえ今の経済状況をみると浮かばざるを得ない。そして最後には株等でお金を増やす方法について書かれていたが結局「勉強し、アドバイザーを見つける」ということ。さらには時代を見る目を養えということ。ある意味丸投げかもしれない。