たった100円で大変革! A6ノートで仕事を超仕組み化しなさい

シンプルマッピング事務局 さいとう様より献本御礼。
ここ最近「シンプルマッピング」に関する本が出ているが、本書は「仕組み化」に特化している。学習にしても、仕事にしてもひとたびその仕組みが回れば、フィードバックを行いながら回転させ続ければいいのだからこれほど楽な話はない。本書はこれを「シンプルマッピング」で行えるものである。

序章「なぜ、あなたは「計画」ができないのか?」
勉強や仕事に限らず、様々なところで私たちは「学習」をする。その学びを習得、自らの血肉とするためには反復をすることが大事である。それを大事にする一つの要素として「サイクル」を作り「仕組み化」をすることである。「仕組み化」をすることというと、経営学用語で「PDCAサイクル」を指すのだが、本書はシンプルマッピングを用いた学習法出あるため「LDSPサイクル」という言葉が出てくる。これは

L・・・Learn(学習)
D・・・Do(行動)
S・・・See(評価)
P・・・Plan(計画)

の頭文字をとったものである。

第1章「人も仕事も成長できる「学習」に始まる「シンプルマッピング・サイクル」」
「勉強術」など多くのノウハウ本は「計画」や「目標」が第一優先として入ってくる。もちろんこの読書を含めて勉強をする。それが何のためでもなければただの自己満足に終わってしまう。
しかし本書の提唱している「LDSPサイクル」は「学ぶ」ことによって初めてサイクルが動き始めるところにある。確かに「学び」は計画されて出てきた勉強や読書から的確な学びは得られる。しかしその中から自分がよそうもしなかった学びというのもある。この学びに意外な価値が時としてある。学びを元にしてどのようにこうどうし、活かすのかというのを教えているのが本書である。

第2章「アウトプットを前提にインプットせよ!」
インプットをするとはいってもそれをアウトプットに昇華させなければ単なる自己満足に終わってしまう。ただし本書で紹介されている「LDSPサイクル」は「学習」からということで「インプット」から入る。インプットをすることによって何をアウトプットしていくか、どのようにアウトプットをしていくのかを考える。そしてそれを達成するためにアウトプットを見越してインプットを駆けるという重要性を示した所である。

第3章「小さなテストを繰り返せ!」
サイクルはずっと同じ状態で回転させていたら、新しい学習法を入れる余地がなくなる。そのことによって新たな学習法を取り入れたり、アイデアを出すことができず、「サイクルに振り回される」状態に陥る。サイクルでは「D」に当たるところであるが、行動をすることにより若干の軌道修正を行うということができる所である。

第4章「全ての物は二度学ぶ」
次は「S(評価)」であるが、これはもう一度学習をするという所として位置付けられている。しかし最初の「L」と違う所は体験したことを復習することによってより「使える」モノにするということにあるという。一回学習して行動を起こすのは知識やスキルの定着にはいいが、一回だけではすぐには効果が表れない(内容によるが)。そのために復習として「評価」と銘打ってもう一度学習をするという。行動によって得られるものがあったのかというのをより緻密に見ることのできるので大幅な軌道修正(場合によっては辞めること)も可能である。それを次の「P」に渡すことができ、2週目以降のサイクルに転化する。

第5章「サイクルを回してスパイラルアップ」
いよいよ「P」の計画に入っていくわけであるが、この計画方法は「次のサイクル」もあれば四半期で何をやるのかという根本を計画し、その中で何を学ぶ必要があるのかを見出すところである。

第6章「さらにマップを使う」
学習に特化した「LDSPサイクル」であるが学習以外にも、学習から拡大してセミナー主催、講師となるために、そして著書と言う所にまで拡大することができる。学んだものを同じ位置でサイクルをするよりも上昇気流に乗るがごとくステップアップを図りながらサイクルを回して行くということもできる。

「シンプルマッピング」を学習に特化した一冊であるが、マッピングをすることによって学びを明確化し、そこからの行動もA6版という荷物にならずに持ち歩ける形でまとめられるという凄さを感じさせた一冊であった。