サンプリングって何だろう――統計を使って全体を知る方法

統計をする、あるいは研究をする際に「サンプリング」と言ったものがある。そのサンプリングをすると言っても、研究初心者の方々にはどうやってやればいいのか、なぜそれをやらなくてはいけないのか分からないと思ってしまう(大学生の時分、私もそうであった)。特に科学的な研究をする際にはサンプリングは非常に重要なものであるのだが、それは何を意味しているのか、そしてサンプリングの方法は社会的な観点、科学的な観点とで異なると言う。そのサンプリングの在り方を取り上げているのが本書である。

第1章「サンプリングの有用性―その科学的根拠」
サンプリングは数字的な意味で非常に重要な要素となる。しかしながら抽出の仕方、あるいは統計の取り方など方法は様々であるのだが、採用した手法によって異なると言う。その抽出や統計の方法とその根拠としてBB弾が水槽内にどれだけあるのか、といった実験を元に記している。

第2章「世の中の動向を捉える―社会調査とサンプリング」
私たちの生活に密接に関わるものとして「世論調査」がある。その世論調査は電話、インターネット、さらには街頭アンケートなどがあるのだが、それだけではなく、社会の動向を知る際にも調査が行われる。その調査は誰が、そしてどのように行われるのか、その概念を取り上げている。

第3章「生物を数える―生態調査におけるサンプリング」
生物の数を考察する際にもサンプリングがあるのだが、そのサンプリングをするには物理的に捕獲・採集を行うと言ったものがある。それを捕獲するための背景や計画、さらには採集したものを統計的に表していくのかなどその方法を取り上げている。

サンプリングには様々な方法があるのだが、社会・科学の両方から重要なものであることには変わりない。その変わりない方法についてサンプリングの「サ」の字も知らない方々に分かりやすく紐解いているのが本書と言える。そのため本書は初めてサンプリングを知りたい、行いたい方々にとっては適している。

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