ブッポウソウは忘れない

「ブッポウソウ」は名前の通り草かと思いきや、鳥の一種であり、夏鳥として有名である。しかしながら絶滅危惧種として指定されており、なおかつ山梨県や宮崎県では天然記念物として指定されているほど希少な鳥としてあげられる。

希少な鳥として有名な鳥を探しに「鳥の研究室」に在籍している大学生が、その周囲に起こった事件が起こった。その事件を解決するために謎を解いているのだが、その謎解きの鍵として「鳥」がいた。

もっとも考えだったり、謎解きを行ったりするに際して「俯瞰する」という言葉がある、それは事象から距離を置いて、鳥の目から大枠を見るという意味を表しているのだが、その俯瞰をすることがまさに本書における謎解きに大いに役立っているように思えてならなかった。そのことから本書のタイトルがあり、なおかつ野鳥研究を舞台にした珍しいミステリーでもある。