弘法大師空海と出会う

「弘法大師」といえば空海の諡号(しごう・戒名の別名)であり、なおかつ仏教における真言宗の開祖であることは有名な話である。その弘法大師は奈良時代において仏教の世界で重きを成した人物としてよく取り上げられているのだが、そもそも弘法大師の足跡は宗教のみならず、伝説や美術、思想にまで影響を及ぼしているといっても過言ではない。その空海の生涯や姿について美術や著作、さらには縁の地に赴きながら全体像を描いているのが本書である。

第一章「生涯を辿る」
弘法大師空海は774年に現在で言う所の香川県に生まれたのだが、実際に何月何日に生まれたのかは明らかになっていない。成長と共に勉学に励んだものの、その勉学では飽き足らず、仏道の修行にも励むようになった。また中国大陸の言語などにも手を伸ばし、仏教の修行に勤しむこととなった。それからは仏教における宗派を確立するなど、仏教において新しい道をつくるようにもなった。

第二章「霊跡を巡る」
空海の辿ってきた道は西日本を中心に多岐にわたっている。本書の最初の部分で取り上げる空海ゆかりの場所は「四国八十八ヶ所」を中心に、多岐にわたるほどにある。

第三章「姿をイメージする」
空海の姿は一種の「美術」にまで昇華している。その美術作品における空海の姿と、著者自身が思っている空海の姿とはどのような差があるのだろうか、それぞれの空海像を取り上げながらあぶり出している。

第四章「芸術に触れる」
空海が残した姿、思想は様々な芸術として表れることが多い。その中でも「曼荼羅」や法具など様々なものが紹介されている。

第五章「著作を読む」
空海の著作もまた名著や宗教的に重要な要素を持つようなものが多くある。その中でも主要な著作を読んだときの感想はもちろんのこと、上梓された当時の空海の思想はどのような物だったのかを取り上げている。

空海の思想は仏教の中でも根幹の一つとしてあげられるほどである。また空海の辿ってきた道や姿もまた日本の歴史の中で重きを成している。そのことをまざまざと知ることとなった一冊であった。

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