ジャップ・ン・ロール・ヒーロー

この頃はあまり聴かないのだが、「盗作」なり「パロディ」なりといったことで事件や訴訟になることもある。他にも私自身もよく使うのだが、Wikipediaなどのオンライン百科事典において、論拠のない記事や文言が取り上げられ、それが削除騒動になることもしばしばある。

本書はその中でも後者を風刺の如く、物語にして取り上げている。そのモデルとなっているのが1980年代に海外進出したとあるバンドであるのだが、そもそもそのバンド自体も「架空」のものである。しかしながらそのバンドを巡って大学生と世界とで情報戦が行われるという自体になってしまうと言うものである。

良くある光景がそのまま大風呂敷を広げて、ある意味世界的な戦争に巻き込まれると言った誇大妄想のような一冊なのかもしれないのだが、情報戦の意味ではある種でそうなのかもしれないし、Wikipediaを舞台しているだけあり、それが真実なのかフェイクなのか、情報を通じてそのことさえも分からなくなってしまう。Wikipediaと昨今の「情報戦」が交錯した面白味溢れる一冊であった。

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