ワクチンX

性格はその人の体験・状況などの変化によって変わってくる。それは自分自身が触れてくることによって変わってくるのだが、人との関わりもまた変化の一つとしてあげられる。

本書はその性格的な変化を「ワクチン」と呼ばれる「薬」でもって解決していくといった物語であるのだが、ある種空想のように見えつつ製薬業界にまつわる内情と、薬をつくったことによる人間模様が描かれていた。

ワクチンは特効薬のように見えながらも、薬と同じように副作用は存在する。その副作用もあるのだが、副作用と効果により、人生や人間関係はどのように変わっていくのか、その変遷が、人間らしさとなおかつ成功と幸福の定義を考えさせられ、なおかつ面白味があった。ミステリーというよりもむしろサスペンス寄りの一冊と言える。

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