猫脳がわかる!

もしも「猫」の脳の中を覗けるのであれば見てみたいものである。実際に猫を飼ったことはないのだが、野良猫に出くわすことが多々あるため、猫に触れるようなことはある(もちろんエサは与えていない)。しかし出くわすと、近づくかと思いきや、すぐに逃げられることが多々あり、猫は何を考えているのかわからない、とも思ってしまう。

私のようなケースは実際に猫を飼っている方もいるのだという。認識のズレにより、猫はストレスを持ってしまい、ますますコントロールしづらくなってしまうのだという。本書は猫の習性や考え方はどうなっているのか、「猫脳」と題して取り上げるとともに、人間と猫との関係をうまく行くためにはどうしたら良いかを伝授している。

第1章「猫脳はこうなっている」
猫の脳と人間の脳との違いについて取り上げている。違いはあれど、人間とよく似ており、エサを求める傾向、記憶力、繁殖行動や睡眠など、猫脳の機能をそれぞれ列挙している。

第2章「猫の感覚はこうなっている」
人間にも「五感」があるように、猫にもまた「五感」がある。その五感の感覚は人間のそれとは違い、猫ではどのような所が感覚としているのかを取り上げている。

第3章「猫脳が示す習性と行動」
猫はどのような習性を持っているのか、その大きな一つとしては「ハンター」の面を持っている。虎やライオンといった獰猛な動物もいるのだが、もとはと言えば「ネコ科」である。そのため猫にも獲物を捕らえるのみならず、敵と戦う際にはハンターの側面を持っている。また動物には「発情期」があり、発情期における傾向はどこにあるのか、そして子猫から大人の猫に成長するまでのプロセスはどうなっているのかも取り上げている。

第4章「猫の「ココロ」 その世界を覗くと…」
猫の知能はどこにあるのか、そして猫の感情はどこにあるのか。さらには猫独特の「気まぐれ」といった感情の中に隠されているものとは何か、鳴き声や音から伝えられるメッセージとは何かなど、猫に関しての習性に隠された「ココロ」を取り上げている。

第5章「猫と人はどうしたらうまくやっていけるか」
猫を飼っている方であれば、必ず直面するのが、猫との関係をどのようにして上手くいけるのかという「悩み」にある。その悩みからいかにして脱し、良い関係に結びつけられるのか、些細な行動一つでも感じ取ることを伝授している。

猫は「気まぐれ」な動物としてあげられる。しかしながらその「気まぐれ」な行動にも猫ならではの意味があり、なおかつそれをいかに読み取り、ストレスなく飼うことができるのかが、カギとなる。新型コロナウイルスの影響により仕事がテレワークになる方も多くいる。自宅で仕事をする際にもネコハラ(?)に巻き込まれないように猫脳を理解して、上手く飼っていくことも大切になる。