緊急事態下の物語

「緊急事態宣言」新型コロナウイルスの感染拡大の度合いによって出ており、これまで緊急事態宣言は4回、まん延防止等重点措置は2回発令された。第7波は発令されていないが、「BA.5対策強化宣言」が地域によって出ている。

本書はそのコロナによる緊急事態宣言下の中で紡がれる物語である。この「緊急事態宣言」の色が強かった時期として1回目の宣言下がある。その時は飲食店はどこの店も閉まっており、学校もなく、会社もほとんどが強制的テレワークの状態だった。これまであった日常が「非日常」の空間へと変わっていった瞬間でもあった。その描写がオムニバス形式で、各著者が持っている緊急事態宣言下の「日常」を描いている。

今もコロナの第7波が続いているのだが、もしこの続きとしてどのような物語になるのかも見てみたいという期待感も持つようになった一冊であった。