教養として学んでおきたい聖書

世界でもっとも読まれている本は「聖書」である。聖書の違いによるのだが、ユダヤ教、およびキリスト教の「教典」としてある聖書は、ビジネスの世界でも活かすヒントにもなり、「聖書」に関するビジネス書もいくつか出ている。

もっとも聖書には旧約・新約とあり、それぞれ書かれている内容も異なってくる。本書は「教養」の観点から「聖書」とはどのような本か、そして世界にどのような影響を及ぼしたのかを紐解いている。

第1章「聖書とはどんな本か?」

そもそも聖書はキリスト教においては「旧約聖書」と「新約聖書」の両方を表しており、ユダヤ教は「旧約聖書」のみ(旧約とは言わず「聖書(タナハ)」と呼んでいる)を表している。根源を紐解いていくと、それだけでも1冊の本ができてしまうため割愛するのだが、旧約・新約聖書がどのように扱われ、かつ他の宗教に影響しているのかも取り上げている。また比較題材として仏教・イスラム教における聖典との違いも列挙している。

第2章「聖書を読んでみよう」

旧約・新約を合わせても聖書の中身は膨大である。もっとも昔取り上げた「聖書男」では旧約・新約聖書を文字通り実践する一冊であるが、全部実践したこともあってか、翻訳版でも辞書クラスのページ数(632ページ)である。

本章でも特に重要な所をかいつまみ、ある種「超訳」といった形で紹介している。

第3章「聖書が世界を動かしている?」

冒頭にも述べたように聖書はキリスト教・ユダヤ教の「教典」であり、それぞれの宗教人口も世界中に存在する。また歴史自体もそれぞれの宗教による影響もあり、宗教がらみの出来事・戦争なども多く存在した。また文化的な影響もあり、映画をはじめとした作品にも聖書は多く存在している。文字通り「世界を動かしている」存在と言える。

本書は教養としての部分で「聖書」はどのような存在、ものなのかを紐解いている。あくまでさわりの部分であるため、ある種「聖書入門」の一つとして挙げても差し支えない。というのは聖書をさらに深く紐解くと、一部分だけで1冊できあがるほどになる。またキリスト教・ユダヤ教のみならず世界中における宗教にも多かれ少なかれ影響を与えている。本書はあくまでさわりであるが、どれだけ影響を及ぼしているかだけでもよくわかる。