あの日の交換日記

「交換日記」自体、現在あるかどうかはわからないのだが、私が学生だった当時はごくわずかだったとはいえやっている人たちがいた。どんなことを書くのかというと、何も日常的な事を書いただけとのこと。今となってはメール、さらにはLINEなどのチャットなどもあるため、デジタルの面で交換日記ができるにはできるのだが、その必要がないほど、コミュニケーションツールも進化している。

コミュニケーションツールが進化するとどうなるかより親密になるかと思いきや、「いつでもできる」と思ってしまい、ぎゃくんコミュニケーションが蔑ろになってしまう現状がある。

しかしメールやLINEとなると、情報量も多くなることから見返すことが少なくなるが、交換日記になると形として残るため、見返すことも少なくない。その「見返す」ことにより、ある「事件」が起こる所から物語が始まる。ある種「殺人予告」とも捉えかねないような文面からどのような動機・トリックがあるのかを教師・生徒共々明かしていく所が魅力的な一冊である。

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