書評 文学こそ最高の教養である よく「教養」と言う言葉を目にする。「教養」とは辞書で見てみると、 「1.おしえそだてること。 2.社会人として必要な広い文化的な知識。また,それによって養われた品位。 3.単なる知識ではなく,人間がその素質を精神的・全人的に開化・発展さ... 2020.08.13 書評評論
書評 セヘルが見なかった夜明け 本書の著者の経歴を見るだけでも一つの物語がつくれそうなのだが、その著者は描く物語は何とも繊細であり、なおかつ短編集でありながら、短編1編の中に大きな風呂敷を広げるほどダイナミックな表現に富んでいる。 ちなみに現在は作家の面でも輝いているのだ... 2020.08.12 書評短編集
書評 組曲 わすれこうじ 著者は、7年前に芥川賞を受賞したのだが、受賞年齢が最高齢であり、現在も破られていない。元々小さいころから物語を描き始め、26歳の時に「毱」でデビューしたが、その後は執筆はしているものの、表には出ておらず、ようやく出てき始めたのは2010年代... 2020.08.10 書評短編集
時代 天下取(てんかとり) 天下を狙うために戦うのは何も武士といった男立ちばかりではない。政略結婚の中で、相手に嫁ぐという女の戦いがある。戦国時代における女の戦いというと、多くの作品としてくノ一といった女の忍者、さらには大名の側室などを表す「大奥」と言ったものが挙げら... 2020.08.08 時代書評
書評 修羅の家 「女性」のことは男性に聞いてもわからないことがたくさんある。最も考え方や性的な特徴までまるで違う。しかしそのなかで、女性のなかにある「恐怖」の姿がここにあったと言うほかない。 本書の主人公の男性は暴行されている現場をとある女性に目撃され、か... 2020.08.06 書評青春
書評 おっぱい先生 本書のタイトルを見ると卑猥なイメージが持たれるかもしれないが、本書は妊娠・出産後の母乳育児に関しての外来として「母乳外来」があり、その外来の先生が通称として本書のタイトルとしてあるのだという。 男性の側からすると性的な象徴の一つとしてあげら... 2020.08.04 書評青春
書評 爽年 石田衣良氏の「娼年」シリーズの一作である。「娼年」シリーズはボーイズクラブのオーナーとして男女関係を描いている、どちらかというと「官能」と呼ばれる表現が多い。表紙ではそのようなイメージではもたれないのだが、中身を見ると、けっこう官能的な表現... 2020.08.02 書評青春
書評 あめつちのうた 「縁の下の力持ち」と呼ばれる存在は数多くあるのだが、その中でも野球界に脚光を浴びている所がある。本書で紹介する「阪神園芸株式会社」である。主に甲子園球場をはじめ兵庫・名古屋の球場や陸上競技場、さらにはテニスコートなどの施設や芝生の管理を行っ... 2020.07.28 書評青春
ミステリー 老警 小学校の通り魔事件が起こったが、その犯人が犯行後に自殺。事件の全容解明が非常に難しい中で解明していく中で、警察組織そのものの根幹を揺るがすような真相を見出すこととなった。 本書のタイトル「老警」はその事件の犯人の父親の事を表しているのかもし... 2020.07.23 ミステリー書評
ミステリー 集団探偵 とあるシェアハウスは一癖二癖ある人々が住んでいるのだが、その人々全て探偵であるという。その探偵たちがどのような謎解きを行っているのかを追っているのだが、事件が「クマ出没事件」「逆・振り込め詐欺事件」「神との会話事件」「浮気殺人事件」「集団失... 2020.07.21 ミステリー書評