セカイと私とロリータファッション

今となっては「ゴスロリ(ゴシック・アンド・ロリータ)」や「甘ロリ」など、ロリータファッションを見ることがある。それに関する専門店や雑誌も色々と出てきているのだが、そもそも「ロリータファッション」、及び「ロリータ」はどこから来たのだろうか、そしてその風潮はこれからどこに行くのだろうか、本書はファッションから見た「ロリータ」について追っている。

第1章「ロリータに出会う」
「ロリータファッション」が有名になったのは、2004年に映画化された嶽本野ばら氏の小説「下妻物語」である。それ以前にもアニメや小説化された漫画「ローゼンメイデン」もある。前者はどちらかと言えば「甘ロリ」の部類に入るのだが、後者は「ゴスロリ」に挙げられる。
根本的な話になるが「ロリータ」とはいったい何なのか、というと、元々性癖として「ロリータ・コンプレックス(ロリコン)」というわけではなく、「少女的」という意味合いで2001年頃から使われ始めた言葉である。

第2章「ロリータファッションのなりたち」
言葉は21世紀あたりに作られたのだが、ファッションは別である。「ロリータファッション」は1980年代にはすでに形成されていたのだが、浮き世離れしたファッションであったため、「ロマンチックファッション」として扱われていた。他にも雑誌「Olive」にて大々的に取り上げたことから「オリーブ少女スタイル」とも呼ばれていた。
やがて、「ゴスロリ」の専門誌である「ゴシック&ロリータバイブル」が2001年に始まったときから、「ゴスロリ」「ロリータ」が一般的に使われてきた。それ以前にもあったのだが、そのときはマニアの口コミ程度でしかなかった。

第3章「ロリータファッションという「思想」」
では、「ゴスロリ」などの「ロリータファッション」を着ることについてどのような思想を持っているのか、それは「自分ではない自分」を演じることのできる感覚を持つことができるのだという。そもそも衣装が西洋アンティークの人形のようなスタイルであり、日本的ではない、そもそも人にもよるが普段着る機会がないことから「浮き世離れ」という印象を持ってしまう。それ故に著名な方でロリータファッションを着る方にも、「違う自分でいられる」感覚に陥る方もいるという。

第4章「ゴスロリとロリータの時代」
「ゴスロリ」など「ロリータ」の言葉が使われ始めたのは1990年代であるが、第2章でも書いたようにマニア程度の広がりでしかなかった。しかし広がりを見せた後、2003年11月に河内長野市で殺人事件が起こった。犯人の2人には、ゴスロリを着せる、もしくは着る趣味があったことから、「心の闇」などとネガティブに扱われていた。

第5章「乙女たちの明日」
やがて、「ロリータファッション」はポジティブに扱われ、一般層にも着る人が増えてきた。他にもアニメ・漫画・J-POPなどのポップカルチャーで扱われるようになり、ごく自然に扱われるようになったのだが、「ロリータファッション」を着る少女の中には「表現の一つ」と割り切る人もいる。

そもそも「ロリータファッション」は「ファッションの一種」なのか、それとも「心のより所」なのか、それは着ている人それぞれだと思う。しかし「ロリータファッション」はファッションの一種として確立された以上、ネガティブに扱われる事はまれである。とはいえどのように進化をしていくのか、そしてロリータファッションと少女の関係はどのように変化していくのか、それは定かではない。

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