ミステリーであるのだが、本書の帯を見るとミステリーの暗さがほとんどなく、女子的な趣味の中に「探偵」と記載されており、何ともポップな感じがしてならない。しかしながら本書の中身はまさに「ミステリー」の如く、飛行機の中・外問わずして様々な事件が起こった。
本書を挙げるだけでも4つの事件があり、その1つ1つにトリックが存在しており、驚愕の展開が起こりさえもする。しかしながら、仕事も買い物も、観光も探偵も一生懸命であるような描写もあり、ミステリーらしからぬ楽しさも出てくる。
ちなみに本書の舞台はフランスであるため、フランスの観光名所や空港を舞台にしており、フランスならではの文化も見事に描かれている所が魅力的であった。時折見せる「まさにミステリー」と思わせる描写もあれば、女子の楽しみも見せることができるいわゆる「緩急」に富んだ一冊であった。
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