「食」から考える発想のヒント やる気を引き出しチーム力を高める

「医食同源」という言葉がある。調べてみると、

「病気をなおすのも食事をするのも、生命を養い健康を保つためで、その本質は同じだということ」「広辞苑 第七版」より)

という。もっとも食は人間生活を送っていく中でも最も根源的な要素の一つであり、その要素でもって、生きながらえることができる。しかしながら食事の方法によって医療を受けるよりも健康的になることができ、逆に健康を害することさえもある。もっと言うと本書で紹介されるようにやる気を出したり、アイデアが生まれたりすることができることもある。その「食」を通じて日本を取り巻く現実的な問題を解決するためのヒントを提示しているのが本書である。
1.「失敗は発想の源」
人は誰しも失敗を恐れる。しかしながらその「失敗」は何かを行動したときに多かれ少なかれあるものである。成功の裏にも失敗の糧があり、その糧を持って人は成長する。その失敗こそ、新たな考え方を持つ「発想」を持たせるためのきっかけにもなるのだという。
2.「食卓に学ぶ「コンセプト・ディテール・ロジック」の発想法」

「「食」は「人を良くする」と書きます。」(p.60より)

とある。漢字を部分に分けてみるとまさにその通りと言える。その食を通じて、身体的に、かつ精神的に成長をする、そのことによって「人を良くする」ということが通じる、そのために「食」は動物として、人間として生きること以上に大切なことであることを知ることができる。その食を通じてどのような発想を行ったら良いのか、料理を通じての方法を提示している。

3.「ソリューションを探る技術「スペースキー発想法」」
パソコンを使っている方々であればスペースキーの要素は嫌と言うほど知っている。空白を入れたり、日本語を漢字にしたりするなどキーボードの中でも最も長いキーの一つであるのだが、長い分だけ用途はある。そのスペースキーにおける変換や空白のあり方についての発想は「変換」や「空白」を司る「スペースキー」にヒントがあるとしている。もちろん「食」に関わるため料理や厨房の片づけといった所にもリンクしている。

4.「プレゼンテーションとマーケティングの方法論」
カンヌ国際映画祭やミラノ万博にて活躍したのだが、その中でも食に関するコミュニケーション、中でもプレゼンテーションや自分自身のブランドに対するマーケティングのことについて2.にて述べた「コンセプト・ディテール・ロジック」を中心にどのようにして展開していったのかを述べている。

5.「自分を育てる、人を育てる!」
著者は自分自身のブランドの向上のみならず、後進の育成にも力を注いでいる。特に後者については特に力を入れており、相互作用を持たせること、そして日本の未来を築くために後進の育成がいかに大事であるかも含めて取り上げている。

6.「ブランドのコンセプトと使命」
著者自らつくった「KEISUKE MATSUSHIMA」のブランドはどのような意味を込めており、なおかつどこに向かおうとしているのか、自らの決意と共に示している。

著者は長らく食、それもフランス料理の世界にて戦ってきた。その戦ってきた中でビジネスやブランディングにも通じてきたのだが、そのプロセスの中でどのようなことを得てきて、そしてこれからどのようにして行くのか、方法を伝授しているだけでなく、自らの使命を見直し、示していった一冊であった。

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