対面&非対面、どんな難題もスッキリ解決 一生使える「クレーム対応」の教科書

著者の山本様より献本御礼。
「クレーム」と言うと、ネガティブな印象を持つ方が多くいる。しかしながらどこかのメディアで見たのだが、クレーム対応を行っている方々の中には、クレームにお客様が持っている商品・サービスに対する不満はもちろんのこと、従業員に対する不満などもある。その不満に対しての改善の「きっかけ」として得られるものがある。その一方でクレーマーと呼ばれる、理不尽なことを強要などを行う人もいる。

特に「クレーマー」の印象が強く、その影響によりクレーム対応に対して尻込みをしてしまう人も少なくない。しかしクレーム対応は基本やルールなどを理解することによって解決できるケースも数多い。本書はクレーム対応のプロフェッショナルが「教科書」としてどのようにクレーム対応を行えば良いかを伝授している。

第1章「クレーム対応の基本&大原則」

現場におけるクレームは近年増加だけでなく、複雑化している。クレームごとに応じて対応方法は分かれてくるのだが、そのクレームがなぜ起こるのか、その要因と、対処の仕方の「大原則」を取り上げている。

第2章「クレーム対応を成功に導く「初期対応」のツボ」

クレームが発生した時にまず肝心になるのが「初期対応」である。単純にお詫びをすれば良いかというと決してそうでなく、なおかつ発生したクレームに対しての変化が試される。特に初期対応をよくしていけば次章以降の中間対応というようにスムーズに行くが、誤ると取り返しのつかないことにもなりかねない。

本章では肝心な初期対応の「ツボ」がどこにあるのか、またどのように対応を進めていけば良いのかを説いている。

第3章「「中盤対応」の必須スキル」

初期対応がうまく行けば、今度は中盤対応であるが、お客様の真意などを「聴く」ことが大事になる。また今の時代における「事情」も昨今異なってきており、その「事情」に対してどのように受け答えを行っていけば良いのかも本章にて網羅されている。

第4章「「終盤対応」のテクニック」

初期・中盤となると、今度は「終盤」である。この「終盤」は営業で言う所の「クロージング」と似ているように見える。しかし本書は「クレーム対応」であるため、クロージングとは異なり、お客様と対応する人がよりWin-Winに近づけて終わらせられるかなどが盛り込まれている。

第5章「「電話対応」のルール」

クレームは対面ばかりではない。本章の電話はもちろんのこと、次章以降ではオンラインなどでもクレーム対応がある。本章の電話対応だとコールセンターのイメージが強いが、実際はそうでないところでも電話対応を行う事があり、それがクレームに発展するケースも少なくない。その際、どのような対応を行っていけば良いのか、姿勢や準備などを伝授している。

第6章「「非対面&オンライン」でのクレーム対応」

ここ最近では、非対面&オンラインによる対応もある。特にZoomやGoogle Meetなどによるカメラであたかも対面のように行うオンライン対応もあれば、メールやLINEなどのチャット対応もある。本章ではそれぞれのクレーム対応の方法、そして準備なども含めて紹介している。

第7章「(状況&タイプ別)ピンチに陥ったときの対処法」

第5・6章は電話・オンライン・メール・チャットなどの対処方法を紹介したが、本章ではむしろ「状況」「タイプ」と言った所が中心である。このような状況の時にどのような対対応を行ったら良いかが中心となっている。

クレーム対応はあまり慣れない人にとっては嫌なものである。しかしクレーム対応にも「やり方」「考え方」「心構え」などがある。本書のように教科書としてどのような姿勢・考えなどを持てば良いのかを知り、それを実践し続けることによって「こういった対応なのか」と理解できるようになる。もちろん教科書通りに行かない事も多い。トライアンドエラーを繰り返しながら対応を行っていくことにより、本書以上のスキルが身に付く。本書はあくまでその土台となる一冊である。

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