書評 恋するハンバーグ 佃 はじめ食堂 料理から生まれる物語もある。食堂から生まれる人間模様もある。帝国ホテルの副料理長を辞めて、洋食屋をオープンさせた主人公とその家族の物語であるのだが、その物語とハンバーグをはじめとした料理には愛情が溢れているように思えてならなかった。 いわゆ... 2019.01.02 書評青春
ミステリー BLOOD ARM 集落における殺人事件はよくミステリー作品では出てくる。もっとも限界集落と呼ばれる中では差別と言ったこと、さらには四方を山に囲まれた街では逃げ場がない、あたかも密室のような殺人事件が起こるような作品さえある。 しかし本書はミステリー作品とは異... 2018.12.29 ミステリー書評
ミステリー 11月のジュリエット 少女たちが修学旅行のために飛行機に乗ったが、その飛行機で謎のガス殺人事件が起こり、さらにハイジャックの事件に見舞われる。しかもそのハイジャックで降り立った地はアラスカ。しかも極寒の季節である時期であり、まさに「サバイバル」の要素を見せること... 2018.12.27 ミステリー書評
書評 岸和田少年愚連隊 不死鳥篇 カオルちゃーん!! 大阪府岸和田市と言えば「岸和田だんじり祭」に代表されるところとしても知られており、子どもにあったやんちゃさがそのまま大人になった男たちが多くいるという。もっともそれを象徴づける作品として本書のシリーズである「岸和田少年愚連隊」がある。 ちな... 2018.12.23 書評青春
書評 ザ・ブラックカンパニー 本書のタイトルからして「まんま」と思ってしまうのだが、実際に読んでみたら、まさに「まんま」であった。 タイトル自体は「ブラック企業」の企業を単に英語化しただけのことであるのだが、そもそもブラック企業にて働く人びとのことを描いているのだが、そ... 2018.12.21 書評青春
書評 幸せ嫌い 何というタイトルをつけたのかと思ってしまったのだが、本書における「幸せ」は結婚と言った人間関係における「幸せ」に対する嫌気と言える。いわゆる「結婚嫌い」でも良いのでは無いかと思うのだが、その結婚以前の恋愛に対しての嫌気もあるため、その部分で... 2018.12.12 書評青春
書評 欺きの童霊 溝猫長屋 祠之怪 怪談というと怖いイメージがあり、これから寒くなるシーズンとしてはますます背筋が凍ってしまうような状況にもなりかねないので「季節外れ」とも言えるような話かもしれないのだが、本書で紹介される怪談は怖いというよりも「面白い」「心温まる」といったい... 2018.12.10 書評青春
書評 私はあなたの瞳の林檎 初恋はいつの世も甘酸っぱいものが多い。その初恋の年代が若ければ若いほど、その度合いが強まってくる。本書も例外なく、その甘酸っぱさを余すところなく描いている小説である。その初恋を全部で3編取り上げられている。 中でも甘酸っぱさを際立たせたのが... 2018.12.03 書評青春
書評 まれびとパレード 人生を変えるきっかけは人とは限らない。それがものであったり、ことであったり、人間ではないものであったりすることも往々にしてある。 本書は4編にて別れているいわゆる「中編集」であるのだが、それぞれゾンビや座敷童、泥田坊、邪鬼と人間あらざるもの... 2018.12.01 書評青春
書評 祭火小夜の後悔 怪異現象を舞台とした小説はけっこうあるのだが、その中でも本書は中でも背筋が凍るような思いをするほどにまでなった本たちの一冊に数えられるほどである。 ホラー小説と呼ばれる一冊であるのだが、そのホラーの可能性を広げたといってもイイほど過言ではな... 2018.11.29 書評青春