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2012年2月

南海の翼 ─長宗我部元親正伝

戦国時代には全国的に数多くの大名が生まれた。北から順に伊達政宗、上杉健信、武田信玄、徳川家康、今川義元、織田信長、豊臣秀吉と枚挙を挙げるだけでも暇がないほどである。 本書は土佐藩の盟主、長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)であるが、私は僭越であるが本書に出会うまで全く知らなかった。 ここで「長宗我部元親」について説明する。土佐国の戦国大名である長宗我部氏の第21代当主であり、生まれた当時は土佐の国 […]

無理

「無理」という言葉をある辞書で引いてみると以下の意味が出る。(「Goo辞書」より) 1.物事の筋道が立たず道理に合わないこと。 2.実現するのがむずかしいこと。行いにくいこと。 3.しいて行うこと。押しきってすること。 「無理」と言う漢字をそのまま見ていくと、1.が「道理」が「合わない」、もしくは「無い」しっくりと来るが、2.の意味が最も多く使われているように思えてならない。 本書のタイトルの話を […]

奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」

2011年3月11日 午後2時46分 宮城県沖を震源とした地震が起こった。その地震による津波は我々の想像を遙かに上回り、それにより約3万人以上の犠牲者を出した。 宮城県石巻市もその甚大な被害を受けた地域の一つである。「水の都」と呼ばれた石巻市はこの地震で美しい景観を失ってしまったが、そこで立ち上がる方々もいた。本書は石巻市で生まれ育った奇跡のボランティアを投影している。 第1章「「水の都」が消えた […]

ネットとリアルのあいだ―生きるための情報学

インターネットが台頭したことにより、情報を傍受するだけではなく、自ら情報を発信することができるようになった。しかしネットが台頭することによって「うつ症状」にかかる人も出てくるようになったのだという。IT化が絡んでいるとはいえ、仕事のスピードも量も飛躍的に進化している。そのこともあってか人間関係も希薄になったことによることもある。 本書はネットとリアルの「私」についてを解き明かすとともに、そのような […]

2013年、日本型人事は崩壊する! 企業は「年金支給ゼロ」にどう対応すべきか

昨今では「高齢化社会」といわれており、段階世代は既に還暦を迎えた。もっとも年金の受給も60歳から65歳に引き上げられた。企業によっては定年後の再雇用制度も確立するなど、高齢化社会に関する対策も行われている。 本書のいう「2013年問題」は、年金の支給年齢の段階的な引き上げにより60歳になったとしても年金がもらえない。および起業にとっても65歳定年の義務化(定年制の廃止か定年延長などの選択肢はある) […]

デフレと超円高

現在では小康状態になったとはいえ、昨年末には1ドル76円を上回るほどの「超円高」の現象が起こっている。その原因はヨーロッパの財政危機によりドルやユーロの価値が失われたところにある。 円の価値が高まりつつある日本であるが、経済は逆に下り坂の一途をたどっている。リーマンショックから立ち直りかけたつかの間、東日本大震災や先述のヨーロッパの財政危機などの二重苦と呼ばれる状況にある。 本書は超円高によるデフ […]

残業ゼロ! 仕事が3倍速くなるダンドリ仕事術

仕事において重要なものであるが、教えられる事の無いもの、その一つとして「ダンドリ(段取り)」が挙げられる。仕事をいかに組み立て、進めていくか、によってスピードや成果の成否が分かれるという。 よく仕事で「鈍くさい」「スピードが遅い」といわれる人もいるのだが、訓練次第でダンドリを鍛えることができ、そのことによって仕事のスピードアップをはかることができる。本書はその技術を伝授した一冊といえる。 1章「時 […]

歴史を変えた火山噴火―自然災害の環境史

日本は「火山大国」と呼ばれるほど火山が多い、有名どころでは現在も噴火を続けている桜島、「霊峰」と呼ばれる富士山、そして北海道の大雪山(旭岳)が存在する。 火山噴火でもっとも桜島以外で直近のものでは2000年の有珠山(昭和新山)の噴火や三宅島の噴火が挙げられる。 本書では様々な火山噴火を挙げているが、それが私たちの歴史にどのような影響を与えたのかを考察している。 第一章「火山噴火と人類」 ここでは火 […]

危険学のすすめ

著者は「失敗学」であまりにも有名である。先日も福島第一原発事故に関する第三者機関「事故調査・検証委員会」の委員長に指名されたときには、報道で「失敗学で有名な~」といわれるほどである。 その失敗学から派生してできたのが、「回復力」や本書で紹介する「危険学」である。 この世はまさに「危険」と隣り合わせであるが、本書はその「危険」とはいったい何なのか、そして社会のためにどのように役立つのだろうか、回転ド […]

シャーロック・ホームズの愉しみ方

推理小説は幅広い世代から読まれている名作から、ニッチの作品までゴマンとある。以前ブログにて書いたのだが、私自身、中学の頃は推理小説にはまっており、とりわけ「刑事コロンボ」のファンであった。推理小説にはまった大きな理由には「少年サンデー」で連載中の「名探偵コナン」にある。連載が始まったのは今から18年も前、ちょうど小学2年生の頃である。主人公である江戸川コナンは、「明智小五郎シリーズ」の作者である江 […]