フリーバード 自由と孤独

著者の谷口氏より献本御礼。
海外で活躍する日本人は数多くいる。中には日本国籍を捨て外国国籍で活躍する日本人もいる。有名どころでは2014年にノーベル物理学賞を受賞した中村修二教授もその一人である。
本書の話に移るのだが、本書は「天国にいちばん近い島」として知られるフィジー共和国にて学園をつくり、活躍している著者の生涯を綴っている。

第1章「スピード違反」
そもそもフィジーに渡るきっかけとなったのは17年前のとあるスピード違反だったのだという。スピード違反となるとその注意を受け入れることが多いのだが、著者は受け止め方から異なり、様々な所で調べて「国際運転免許」をきっかけにフィジーを見つけた。

第2章「初めてのフィジー」
国際運転免許取得のためにフィジーに渡ることとなった。そのフィジーを渡った中で免許を取ることができたのだが、そのプロセスの中でフィジーの国そのものに興味を持ち、そして会社をつくる動機にもなった。

第3章「ピンチはチャンス!」
フィジーに何度か渡り続け、そして会社や学園をつくる動きを見せた矢先、リーマンショックが起こった。世界的に経済がピンチに陥り、会社を作る中でもピンチに陥ることが度々あったのだが、それは「チャンス」ととらえて動くこととなった。

第4章「スクール☆ウォーズ」
あるドラマのようなタイトルであるが、本書はそのドラマとは少し異なり、学校を作るための中でいくつもの「障害」があったのだという。学生との戦いと言うよりも設備や周囲との戦いといった印象が強かった。

第5章「聖人・善人・俗人―タガバ・コナテとセント・アガタ」
著者にも影響を受けた人物がいる。2人の人物は著者自身が留学先で出会った人物であり、その2人の関わりを持つことがあったが、その関わりの中でどのような影響を受けたのかを取り上げている。

第6章「ノー家出・ノーライフ」
著者は裕福な家庭で生まれ育ち、育っていく中でごく普通の人生を送っていたのだが、他人の評価に対する反感を持つことにより、海外へ行くこととなった。

第7章「フィジー国籍に!フィジーで国会議員に!」
フィジーの教育などについて問題視、さらにはビジネス面で政治的な要因で左右されることもあり、それをコントロールすることを前提にフィジー国籍を取得するとともに、フィジーの国会議員選挙を立候補することとなった。

第8章「株式上場へのリベンジ」
フィジーでの学校はもちろんのこと、様々事業を立ち上げることとなったのだが、その中で株式上場を目指していたのだが、一度失敗していた。しかしただでは転ばずリベンジに向けて動いた。

第9章「日本人やめました。」
第7章でもフィジー国籍を取得するために動いていたのだが、その中で色々な提案があったのだが、結局の所日本国籍を捨ててフィジー国籍を取得することとなった。

第10章「仕事って何だ?」
仕事ってどのような物なのか、学校を設立したり、会社を設立したりするなどを行った中で、さらには人生を振り返っていく中で考えたことを綴っている。

著者は自分自身のことを「革命家」と言っている。もっとも日本から遠く離れた国・フィジーにて様々な活躍を起こしたほどである。しかしその人生は波乱万丈のようでいて、その中で常に革命を求めた行動を起こし続けていった足跡がそこにあった。