繁栄の昭和

昭和は元号の中で最も長くあった。その時代は大東亜戦争といった戦争を乗り越え、敗戦の悲しみに打ちひしがれても、経済的な復活を遂げ、現代における技術が次々とできはじめた時代であった。そのため大東亜戦争後は本書のタイトルにある「繁栄」と呼ばれる時代であった。

その時代を生き、活躍した方々は数多くいるのだが、その著名な人物の一人として小説家であり劇作家である筒井康隆もその一人である。「時をかける少女」や「日本以外全部沈没」などの作品を生み出すなど、SF作品を中心に多くの作品を生み出してきた。

本書はそのSF小説ではなく、昭和から平成にかけての思い出などを取り上げたエッセイのテイストを入れた短編集である。小説のこともさることながら、作家人生の隆盛を極めた人生も面白おかしく綴られている。SFの名手である「意外な側面」が映し出されている。

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