嫉妬と自己愛 – 「負の感情」を制した者だけが生き残れる

人は誰しも負の感情を持つことがある。その感情は「嫉妬」などがあるのだが、その嫉妬の度合いによっては制御できるものもあれば、それができず、取り返しのつかないことにまで発展することも往々にしてある。その嫉妬は「自己愛」と呼ばれるものにリンクしていると言われているのだが、そのメカニズムと上手く付き合っていくためにはどうしたら良いのか、そのことについて取り上げているのが本書である。

第一部「嫉妬と自己愛の時代」
本書で取り上げる「嫉妬」は「男の嫉妬」である。その嫉妬や自己愛の象徴の一つとして2008年に起こった「秋葉原無差別殺人事件」を取り上げつつ、孤独を扱った小説や名著を取り上げている。

第二部「嫉妬と自己愛をめぐる対話」
嫉妬や自己愛を生み出すメカニズム、そこにはSNSも一端を担っているところもある。本章では精神科医や映画監督を含めて3人との対談を元にして、嫉妬や自己愛はどのようにして醸成されていったのかを取り上げている。

第三部「人生を失敗しないための「嫉妬と自己愛」講座」
嫉妬や自己愛は負の感情として取り上げられることはあるものの、使いようによってはポジティブなものにして行くこともできるようになる。その方法を本章にて伝授している。

嫉妬にしても自己愛にしても、「物は使いよう」という言葉が似合わないかもしれないのだが、コントロールをして行くことによって、自分自身を高めることができ、なおかつ武器にすることもできるようになる。もっとも「怒り」という感情もまた使いようによって良いものを生み出すことと同じように、それを武器にするも、身を滅ぼすもコントロールの仕方次第、そう思えた一冊である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました