人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力

人は一人ではいきられないことは分かることかもしれないのだが、四六時中一人に馴れない時間だと息苦しいことこの上ない。時には一人になる時間を持っていないと困る事は自分もその一人である。もっとも一人になることは、人生においての「質」を高めることができるのだという。その質はどのようにして高めていき、「孤独」であることを愉しんでいくのか、本書はそのことについて取り上げている。

第1章「内省」
「内省」とは自分自身のことを省みることにある。反省にしても、自分自身とはどのような人間かを分析して行く中でも、一人でいる中で自分自身のことを考える事は非常に重要な機会である。個性を磨く、人間関係や価値観、行動などを改めるための一つのきっかけとして見つめ直すと言った効果もある。

第2章「人間関係」
人付き合いは大切なことであるのだが、だからといってそれを重視してしまうとせっかくの自分自身のことを考える時間を失ってしまい、自分自身が何物でもなくなってしまうこともある。それを避けるため、さらには人間関係を改める、また人間関係から生まれるストレスを回避するためにはどうしたら良いのか、そのことについて取り上げている。

第3章「価値観」
自分自身の考え方の根底にあるものとして「価値観」である。人によって時にはそれを「常識」とはき違えて言う人もいるかもしれないのだが、その価値観を変えたり、磨き上げたりすることができる時間もまた孤独である一人の時間である。

第4章「行動」
価値観を変えた後は行動をどのように変えていくかと言うこともまた一人の時間で行っていくと良い。夢や目標を定める、あるいはその目標に向けてどのような行動を起こすべきかの計画やフィードバックができることもまた一人の時間の中でできることである。

第5章「読書」
今となってはあたかも濁流のように情報が飛び交うようなことがある。その情報に対しての授受をし、なおかつ取捨選択をしていく必要があるのだが、それを行う中で判断をすることもまた大切である。その判断基準の中には「知識」と言ったものがあり、それを行うツールとして「読書」がある。一人の時間で十分に確保することで、読書をし、得られることも多い。

第6章「家族」
一人や孤独といった言葉とは縁遠い要素であるのだが、その孤独であることによって家族関係を見直すと言った事もできる。「見直す」といっても離婚や一家離散といったものではなく、より関係を幸せにしていくためにはどうしたら良いかを考える時間を作るという意味で孤独や一人でいることが大切である。

一人や孤独はネガティブなものかもしれないのだが、多くの人や情報と関わるのであればあるほど、一人でいることはとても大切なことである。最も自分自身も仕事が多い時には、必ずといっても良いほど一人である時間を作り、そこから自分自身のフィードバックを行っていくことを週に1回以上はやっている。そのため自分自身のこれからやるべきことなどを洗い出している。孤独を恐れることはない。むしろそれを愉しむことによって人はドンドン成長する。