世界は四大文明でできている

古代において、人間が文化的に生きることができるようになった基礎として「文明」がある。その文明は世界における歴史の基礎の一つとして挙げられてきたのだが、本書にて定義している「文明」は世界四大文明であるという。その四大文明と、今の世界が構築されている要因を分析しているのが本書である。

第1章「世界は四大文明でできている」
本書における「四大文明」は「ヨーロッパ・キリスト教文明」「イスラム文明」「ヒンドゥー文明」「中国・儒教文明」である。そのことを考えると宗教じゃないかと言うのだが、もっとも宗教と文明は思っている以上に密接に関わっている。哲学にしても、宗教的な要素が入っていることもあり、文明もまた然りである。

第2章「一神教の世界 ヨーロッパ・キリスト教文明と、イスラム文明」
一神教はいくつかあるのだが、代表的なものとして「キリスト教」と「イスラム教」が挙げられる。キリスト教にしても、イスラム教にしても、古代~近世の時にはその宗教に応じた法律や文化がつくられたのもあるのだが、その文化の一つには「預言」と言うのもあったという。この「預言」も一神教において不可欠な存在であるという。

第3章「ヒンドゥー文明」
インドには「カースト」と呼ばれる階級がある。制度化しているというよりも、インドにある「ヒンドゥー教」において定義されている。ほかにも奴隷制といったものも存在しているのだが、宗教においてはヒンドゥー教があるという。

第4章「中国・儒教文明」
中国は儒教を重んじた社会である。その儒教の中には「家族主義」があり、その家族を元にした道徳があるという。ほかにも中国共産党のあり方と儒教のあり方との関連性についても本章にて言及している。

第5章「日本と四大文明と」
では日本には文明があるのか、そして日本における組織は宗教においてどのような存在か、また日本人としてどのようにして四大文明と関わっていくべきかを説いている。

宗教にも様々な要素と成り立ちがあるのだが、大きく分けても、4つに分けることができる。シンプルに分けて4つに分けていくことによって、どのように知り、接していくのかがよくわかる一冊と言える。