「地方国立大学」の時代-2020年に何が起こるのか

「管理人紹介」にも記載しているが、私はいわゆる「地方国立大学」の出身である。もともと商業高校もあり、その時に志望していたこともあって、入学・卒業もした。4年間は勉強的に苦しい思い出もあるのだが、同時に、楽しい思い出もあったことを卒業して12年経った今もなお昨日のことのように覚えている。

その地方国立大学は、今となっては「国立大学法人」として一種の法人であり、それぞれの国立大学が「大学法人」となっている。その国立大学は今大きな変化が起こるのだという。その「変化」とはどのようなものなのか、そして地方をはじめとした国立大学はどうなるのか、その展望について取り上げている。

第1章「平成と大学―30年で何が変わったのか」
大学の進学は昭和に入ってからは伸びていき、もはや大学進学そのものが当たり前のようになっていった。その一方で私立大学の中には定員割れが起こり、中には閉校・廃校するような大学もいくつかある。その一方で開学した大学も数多く私立もさることながら、公立でも存在している(中には公営の私立大学として開学し、後に公立大学に変えた大学もいくつかある)。
大学の乱立状態が続く中で大学の環境も平成の中で大きく変化が起こっている。公務員改革による「国立大学法人化」自体も2004年に行われる、あるいは専門職大学、または同大学院などができるなどの改革が進められた。また大学入試も、かつては共通一次試験、から私も受験したセンター試験、そして新型コロナウイルスの影響などもあるため開始が不透明となる大学入試新制度がスタートされる事となる。

第2章「国立大学の今―現場で何が起きているのか」
もともと国立大学法人とはいえど、国からの交付金を受け取る部分もある。その交付金を巡ったことについてを取り上げている。特に国立大学においては財政的なアキレス腱の部分に入ってくるため、各大学は目を光らせている。しかし国はその交付金を国立大学法人ができたときから毎年1%ずつ削減していったが、2019年になって削減幅を広げた。そのことにより国立大学は強く抗議をするようになった。

第3章「2020年地方国立大学による「日本復活」が始まる」
その一方で地方の国立大学では様々な改革が進められている。新しい学部を創設する、あるいは受講や研究のスタイルを変えるなど大学ならではの改革を行っていた。もののたとえで言うと、商業施設において、デパートから専門店に変えて、専門的な要素をより特化した大学へと変化しているのだという。

第4章「広島大学の挑戦―「地方」から「世界」の大学になるため」
本章と次章では広島大学における改革と挑戦について取り上げている。どうして広島大学を本書にてフォーカスを当てたのか、そこには地方大学改革としての大きなモデルケースと著者は考えている為であるという。その一つには最近では企業などでも行われている「SDGs(持続可能な開発目標)」を採用するところにある。また国際化も絡めながら学部を設置する、あるいは講義を変えるなどの事を行っている。

第5章「広島大学への問い―高校生の夢をどのように叶えるか」
広島大学では常に高校生などからの対話を通して、高校生たちの夢を叶えるための勉強・研究ができるのかどうか、試行錯誤を行いながら問いに答えている。大学は学問を学び、研究する場であることを念頭に置きつつ、どのように願いを叶えるのか、考え、回答した足跡が本章と言える。

地方国立大学は今もなお大きな変化にさらされている。その「変化」の中には、時代を読み、そして応えるために、大学自ら改革に乗り出すという動きも多い。大学生などの当事者でなければ縁遠いかもしれないが、社会人になるまでのプロセスの中で大学があり、国立大学自体も教育の場であるとするならば教育改革も大学は必ず入ってくる。そう考えると教区問題の中においえて看過はできない。

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