第四の暴力

「暴力」は非常に怖いものである。暴力がいったん発生すると、その報復が暴力として行われ、やがてそれが広く伝播する。本書のタイトルのように第二・第三、そして第四の暴力として形成づけていく。

本書は「報道被害」や「過熱報道」といった「暴力」を取り上げている。集落が豪雨被害に遭い、唯一生き残ったのだが、その生き残りをあたかも見せしめのように逆なでするような報道を行うといった風潮に怒りを露わにしていった。その引き金を引いたアナウンサーとも出会い、マスコミに対しての戦いを描いている。

本書はフィクションであるのだが、実際にどこでも起こっているようなものであるのだが、デフォルメそのものが本書の帯にも書いてあるのだが「激辛」とあるが、まさにその通りである。やり過ぎのように見えて、実は昨今の報道事情をそのまま映し出しているように見えてならなかった。

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