本書の表紙を見て「往生際はどうか?」と言う答えは省いておきたい。
言うまでもなく「往生際」に関しての物語であるが、そもそも「往生際」とは、
1.死にぎわ
2.ぎりぎりのところまで追いつめられたとき。また、そのときの態度。「広辞苑第七版」より
とある。追い詰められた時に見せる態度の良し悪しによって、「往生際が良い」「往生際が悪い」といった表現になるため、よく表現される点では2.が多い。
本書はどちらかというと1.に近い。それは自殺願望の4人がかつて話題となった練炭自殺を行おうとしたとき、ある事件に巻き込まれてしまう。しかもその事件もまた面倒であり、進んでいくうちに死ぬよりも悪い状況に立たされてしまうような状況に陥るというある意味救いようのない一冊である。
余談であるが、Amazonのレビューに「表紙が可愛い」と指摘があったのだが…さすがに「どうして可愛いのか?」という疑問を投げかけることすら野暮に思えてしまう。
いわゆる「突っ込んだら負け」である。
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