コンビニは英語で言うと「Convenience Store」と呼ばれ、「Convenience」自体が「便利」と呼ばれており、年々「何でも屋」の傾向が強くなり、より便利な店になって言っている。使う側から観るとありがたいように見えて、実はコンビニを経営する、あるいは働く側から観ると、仕事が複雑・多様化してしまい、覚えきることが難しくなってきていると言う。一説にはマニュアルがたくさんあるとは言え、コンビニ店員の方が過酷な職場であるといった声も聞いたことがある。では、コンビニ店長の立場からして見たら、どのような状況なのだろうか、本書はそのことについて取り上げている。
第1章「新春から店長は七転八倒(元日~3月)」
コンビニのほとんどは24時間365日営業している。コンビニができた当初24時間営業ではなく、元々「セブンイレブン」の名の如く朝の7時から夜11時まで営業するほどだった。それがいつしか24時間営業となり、365日営業となった。正月から店を開けなければならず、しかもちょっとした買い物をされるお客さんも来店するから正月からいきなり仕事をしなければならず、なおかつ「本部」と呼ばれる所の人がチェックする中での対応も行う必要があるなど、てんてこ舞いである。
第2章「年度初めも波瀾万丈(4月~6月)」
コンビニの売り上げなどの「ノルマ」もあり、なおかつノルマを達成したとしても、店長が稼げるかというとそうではない。むしろ本章などを見た所、頑張っても報われないような毎日である。またいざ店長になろうとすると、研修自体も「地獄」であるという。またコンビニには「便利」出るが故に本当の意味で「いろいろ」な人が来店するという。
第3章「真夏の黒い事件簿(7月~9月)」
コンビニの世界には「事件」がつきものであるという。その事件の犯人は店員もあれば、中には本部の人もいれば、さらにはお客さんまで様々である。事件の対応自体も様々で、心を痛める店長もいるほどだという。
第4章「冬に向かって打て!(10月~12月)」
イベントになってくると、店はもちろんのこと、本部もまた稼ぎ時として攻めに転じる。他にも強盗などの事件に遭遇すると行ったこともあったり、忙しさで気が滅入るようなこともあるのだが、アルバイト店員に助けられると言った体験もあるのだという。
本書は1年を日記にしてしたためた一冊であるのだが、コンビニ店長の仕事や事情がこれでもかと言うほど赤裸々に描かれており、なおかつわたしたちの知らない「コンビニ事情」がよくわかる一冊であった。
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