グーグルマップの社会学 ググられる地図の正体

グーグルマップは今のところウェブ上で最も信頼度の高い地図として知られている。設立したのは今からちょうど13年前にあり、当時は単純な世界地図としてあったのだが、今となっては地域の詳細にまであり、なおかつストリートビューのように写真のように細かい場所に至るまで写真を取り上げる。さらにはマップナビのように目的地までのルートも算出し、所要時間とルートまで割り出してくれるなど「わかる」だけでなく「使える」にまでなった。

本書はグーグルマップ誕生と成長によって地図はどのように変わっていったのか、そのことを取り上げている。

第1章「地図の社会学」
地図は場所や地名などを知るだけでなく、社会的な縮図を知ることができるツールの一つであるのだが、Googleがマップを作ったことにより、よりリアル、かつ変化に対して迅速に対応できるような地図ができあがるようになった。

第2章「グーグルマップ前史」
それ以前は紙の地図がほとんど出会った。その地図は地図記号がほとんど描かれており、どのような場所なのかを知ることができる。また詳細な地図から観光地図のようにアバウトな形まで様々である。

第3章「グーグルマップの現在」
グーグルマップは冒頭でも述べたのだが、見るためのものから、使うための地図と、地図のありようが変化している。しかも以前の地図はお金をかけて地図を購入するのではなく、インターネット上でなおかつ無料で欲しい地図を手にい入れることができる。最近ではスマホアプリにてマップを知ることができ、いつでも調べられるようになることにある。他にも地域的な限った情報が欲しい時にも手に入れられる。いわゆる「ググる」という検索を行って欲しい地図を手に入れることができる。そのために現在地図は「使う」と言う要素が強くなっている。

第4章「グーグルマップが閉ざす/開く世界」
グーグルマップによって地図は断片化するようになってきた。そもそも欲しいものを欲しいだけ手に入れることによって、そうなっているのかも知れない。そのことが「閉ざす」といったものがあるのかも知れない。しかしグーグルマップは「今」を映し出すことができることからつながりをもつ、そのことで「開く」要素ができるという。

第5章「グーグルマップの未来」
グーグルマップは何を目指しているのか、そしてこれからの世界でグーグルマップはどのような変化を持つことができるのか、その展望を取り上げている。

グーグルマップは地図においても革新的なものとなった。また地図に対する概念も大きな変化を及ぼすことができた。そのグーグルマップの過去と未来を知ることができる一冊である。