IoT時代のエクスペリエンス・デザイン

IoTは進化しており、最近では家電なども含めてインターネットでまかなうことができるようにまでなった。とはいえ、IoTの浸透はまだまだであり、時間がかかるとも言われている。
そのIoTにおいて経験や体験をするデザイン、いわゆる「エクスペリエンス・デザイン」はどのような道を辿っていくのか、IoTの進化と絡めたロードマップを本書にて示している。

第1章「エクスペリエンス×IoTで何が変わるか」
IoTになることによって安心・安全が拡大し、なおかつ便利になることが予想されるのだが、それだけではない。ブランドとしての「体験」を行うことができるための「エクスペリエンス」が新しくなり、なおかつそのことによってブランドを成長させるという効果を生み出すことができるのだという。

第2章「エクスペリエンス4.0」
そのブランドにおける「体験」、いわゆる「エクスペリエンス」はどのようにして深化して行ったのか、本書ではこのように示している。

・1988年~ デザインの領域をビジネスに拡大 エクスペリエンス1.0
・2000年~ 経験は企業間競争の差別的ドライバー エクスペリエンス2.0
・2006年~ 推奨や評価の力をマーケティングに活用 エクスペリエンス3.0
・2014年~ エクスペリエンスとビッグデータの統合 エクスペリエンス4,0

現在はエクスペリエンス4.0に進化しているのだが、もっともビッグデータの収集と活用は企業によっても広がりを見せているように、顧客における体験と傾向を分析することによってもう一つ先のエクスペリエンス呼び起こすための糧としている。

第3章「企業のなりわいワードと近未来ロードマップ」
「なりわいワード」という言葉を聞くのだが、もっとも企業にもメインとしている事業がある。そのことを「なりわい(生業)」とあり、その生業となるようなキーワードがあることから「なりわいワード」と定義してる。そのワードによるエクスペリエンスをいかにして行くのか、近未来のエクスペリエンスの在り方をロードマップとして表している。

第4章「エクスペリエンス×IoTで人間は幸せになるのか」
IoTやエクスペリエンスに対しては批判の声もある。特に前者についてはセキュリティの観点からやるべきでない、時期尚早過ぎるなどの意見もある。他にもIoTをすることによって本当に幸せになるのか、批判などの声も含めながら提言をしているのが本章である。

IoTは確実に浸透しつつある。とはいえセキュリティやリテラシーの面も含めた課題は山積していることは事実である。その課題をいかにして解消していくかも含めて今の日本の技術進化の在り方が問われると言っても過言ではない。

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