リフォームの爆発

リフォームというと「大改造!!劇的ビフォーアフター」を思い出す。いわゆるリフォームを取り上げたドキュメンタリー番組であるのだが、本書は違った意味でのリフォームであり、なおかつ「ビフォーアフター」とも呼ばれる。その「違った意味」というのはタイトルにあるように「爆発」に近しいような欠陥住宅と家庭の崩壊といったものを抱えて一る部分があると言うことである。

今にも爆発しそうな爆弾を抱えながらリフォームを試みるのだが、そのリフォームを通じた家庭崩壊や欠陥住宅の事情について物語ながらありのままさらけ出しているように思えてならなかった。

いわゆる社会的小説のように見えて随所でコメディの要素もちらつかせるようにリフォームを題材とした家庭と社会の小説であるのだが、リフォームを通じた人間関係の変化もまた妙味を引き出しており、一風変わった面白味が出ている小説であった。