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2019年2月

首の鎖

何か「首輪」と呼ぶようなものがあるのかもしれないのだが、他人に縛られる、あるいは服従の如く束縛される問いような様相を見せることもまた本書のタイトルは「首輪」にほど近いものである。 そのタイトルにあるような起因が女性からしては母、男性からとしては妻の存在である。よく言われるものとして「私以外の人と関わらないで」というような発言で、他人との交流を拒絶させるような人もそうなのかもしれない。 しかし本書の […]

内村鑑三 悲しみの使徒

明治~昭和初期にかけて、活躍した人物であり、キリスト教研究家としての側面が強い人物として内村鑑三がいる。内村鑑三として代表的な出来事として1891年にて第一高等中学校において教育勅語の「奉拝」の際に敬礼をしなかったことにより、社会問題となった「不敬事件」がある。その不敬事件と、キリスト教との関わりとはどうであったのか、本書は評伝として取り上げている。 第一章「入信」 内村鑑三はちょうど「幕末」の時 […]

もし京都が東京だったらマップ

ずいぶん大胆な「もし」を表現した一冊である。東京と京都では、場所にしても面積にしても大きな違いであるのだが、前者は現在の「都」であり、後者はかつての「都」と言われている。もっとも「皇居」の存在にしても比較の対象になるのかもしれない。 本書はその「もし」を照らし合わせて、京都の魅力を東京と比較しながら取り上げている。 第1章「「もし京都が東京だったらマップ」をつくった理由」 京都は様々なスポットがあ […]

女たちが、なにか、おかしい おせっかい宣言

社会にしても、人にしても絶えず変化をする。その変化の中には相容れられないようなものもある。そのことによって「ジェネレーション・ギャップ」や「俗流若者論」なるものが出てきており、そのことにより世代などの「対立」が出てくることも度々ある。 本書はあくまで「女性」のことを言っているのだが、その中でも女性の「変化」について一石を投じているエッセイ集である。ステレオタイプの女性の在り方としてあるものとして「 […]

今すぐ本を出しなさい ビジネスを成長させる出版入門

著者の水野様、および秀和システム 中野様より献本御礼。 私の周囲には出版ビジネスを行っている方々がけっこういる。もっとも私自身「書評家」としてやっているだけに、その関係している人とも多く出会っているせいかもしれない。ちなみに本書の著者は11年もの間、ビジネス書の世界の中心にいる人物の一人であり、10年ほど前から出版セミナーを主宰し、さらには出版社を2社経営しており、多くの著者、さらには出版をプロデ […]

陸軍士官学校事件 – 二・二六事件の原点

昭和初期から二・二六事件に至るまでの間の中で陸軍では「皇道派」と「統制派」との対立が起こっており、二・二六事件までの間その対立は激しさを極めていた。その二・二六事件の起こる前の1934年に「陸軍士官学校事件」が起こる兆しを見せた。「兆し」と書いたのは計画こそはあれど、情報漏洩のためメンバーが憲兵に逮捕され、未遂に終わったことにある。しかしながらこれがきっかけとなり、さらに対立が深まり、二・二六事件 […]

野良ビトたちの燃え上がる肖像

差別や貧困、そしてそこから来る「格差」を如実に表されている一冊である。東京都と神奈川県の県境にあるとある河川が舞台となっているのだが、そこではホームレスたちのたまり場であった。しかもその舞台では様々な差別があるという。 本書はその一つ先の未来の「もしも」を描いており、なおかつ、ネガティブな意味での「もしも」を描いている。しかもその「差別」や「格差」のありようは、本来であれば社会問題になるほどの差別 […]

わいたこら。 ――人生を超ポジティブに生きる僕の方法

日本ハムファイターズが北海道に本拠地を移した時に、特に活躍した選手というと新庄剛志がいる。もっともその時のプロ野球は合併などにより揺れていたのだが、その揺れていた中で奇抜なファンサービスとプレーで人気を集め、北海道にとってなくてはならない球団への成長に大きく貢献した。そのことから私自身も新庄劇場はハッキリと記憶しており、地元だったことから毎日のように取り上げられたこともあった。 そんな新庄剛志も2 […]

シャルロットの憂鬱

本書で取り上げている「シャルロット」は女性の名前のように見えるのだが、実はメスの犬であり、元警察犬である。先述の通り、過去に警察犬を行ったため、事件の捜査などを行ってきたのだが、そこから引退をした後もまた、事件に遭遇することとなった。 その事件はまさに不可解なものであり、なおかつ解決に導くために、どのようなトリックがあるのか、そこにはシャルロット自身の遍歴にあったのかもしれない。 元警察犬としての […]

スマホゲーム依存症

私自身はハッキリと言うが、活字・読書依存症である。もっとも活字や本がないと生きていけないほどであり、生活にも支障をきたすほどである。ちなみにスマホゲームはというと関心がないため、本書のタイトルには罹患していない。 本書のタイトルを見て、かつて「ゲーム脳」という言葉を思い出した。これに関しては私自身批判的であり、ゲームにしても読書にしても、「ゲーム脳」のようなこと、あるいは「依存症」は存在している。 […]