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2018年9月

ジョルジョ・モランディ-人と芸術

有名な画家というと数多くいるのだが、20世紀に入って代表する画家というと一握りしかいない。またその中には美術の造詣が深くなければ知ることがなかった人物さえもいる。本書で紹介されるジョルジョ・モランディはどちらかというと後者といっても過言ではない。モランディは画家であるのだが、静物画をこれ以上ないまでに追求してきたと言われている。モランディは具体的にどのような絵を描いてきたのか、そのことを取り上げて […]

チェーン・ピープル

「協調」と「同調」は似ているようでいて、大きく異なる。 「協調」とは、 「1.利害の対立する者同士がおだやかに相互間の問題を解決しようとすること。  2.性格や意見の異なった者同士が互いにゆずり合って調和をはかること。」(「広辞苑 第七版」より) とある。一方「同調」とは、 「1.調子が同じであること。  2.他と調子を合わせること。他人の主張に自分の意見を一致させること。  3.機械的振動体また […]

NPOメディアが切り開くジャーナリズム 「パナマ文書」報道の真相

かつて「パナマ文書」なるものがあった。国内外問わず財界人がリストアップされるほどであり、なおかつ財界人の「タックスヘイブン」を行ったことによることで大きな話題となった。もっともそれを報道したのはNPOメディアであったのだという。「パナマ文書」がなぜ出てきたのか、そしてNPOメディアとはどんな存在なのかも併せて取り上げている。 第1章「パナマ文書の衝撃」 もともと「パナマ文書(「パラダイス文書」とも […]

ヤクザと介護 暴力団離脱者たちの研究

今から9年前のこと、フジテレビ系列で「任侠ヘルパー」というドラマが放映され、後に単発スペシャル、さらには映画化にまで至ることとなった。現役のヤクザが介護施設のヘルパーとして働くというものであるのだが、放映当初は「ナンセンス」「非現実的」と捉えられていたのだが、現状としては現役ではないものの、ヤクザから足を洗う、あるいは絶縁をした方々が介護の世界に入るという現状があるのだという。そのため本書では「リ […]

信じてはいけない 民主主義を壊すフェイクニュースの正体

ニュースにしても、情報と同じく濁流のように流れるようになっているのだが、その中には「フェイクニュース」と呼ばれるような「誤報」や「虚報」が存在する。そのフェイクニュースとはいったいなぜできあがり、世界的に影響を与え、民主主義の在り方を壊すのか、その仕組みと実態を明かしている。 第1章「フェイクニュースとは」 「フェイクニュース」という言葉が出てき始めたのが2016年12月に起こった「ピザゲート発砲 […]

美しい距離

人と人との間には、多かれ少なかれ「距離」なるものが存在する。距離の長さは近いものもあればと遠いのもあるのだが、家族や夫婦と言った間柄であれば、限りなく近い者と成、赤の他人であればあるほど遠いものとなる。 しかしながらその距離によっては煩わしさもあれば、孤独感を生み出す要因にもなる。近しい人が病めるとき、あなたの立ち位置はどこにあるのか。そのことについて考えるきっかけともなり得る。そのなり得る距離は […]

メディア不信――何が問われているのか

メディア不信は日本に限ったことではなく、先進国を中心にあるのだという。もっとも日本ではメディアにおいて誤報があったとしても簡単に謝罪しないし、事実と異なることを取り上げたとしても、開き直ることさえあるなど、既存メディアに対する不信感は強い。本書でも取り上げるのだが、それはドイツ・イギリス・アメリカにも同じようなことがあるのだという。そもそもメディア不信はいつからあったのか、各国の現状とは何か、その […]

語学と気づきの心理学

人には誰しも知らなかった「気づき」は存在する。それはどこに転がっているのかもわからず、何気ないようなところから得られることもある。語学の学習中、それも英文を復唱していく中で、その復唱をして行く中で起こる「気づき」、さらには「心理」があったのだという。それはいったいどのようなものなのか、本書はその心理的な要因などを元にして取り上げている。 第1章「心の豊かさを渇望する人々―今のシニア世代の動き」 著 […]

人生を勝ち抜く! 「成功本50冊」超読書術

著者の水野様より献本御礼。 著者は今から10年前に「成功本50冊「勝ち抜け」案内」という本が上梓され、10万部以上のベストセラーとなった。著者もベストセラー作家への道を突き進み、その後出版社2社を設立し、その後コンサルタントとしても活躍している。その原点として成功本を読み、実践し続けたことによる。その実践し続けたことにより本当の意味で成功の道を歩むこととなった。 本書は処女作をはじめとしたものを現 […]

アッティラ!

見るからにトンデモな登場人物が連なるのだが、実に楽しげであり、表紙にもある通り、愉しく音楽を奏でている。その優しさと楽しさが入り交じっているように思えてならなかった。本書のタイトルは「アッティルカイラー」という音楽(?)集団名の略称とも言えるものであるのだが、その集団の意味を知ろうと調べるのも野暮になるほど、底抜けの楽しさが伝わる一冊であった。 私自身も音楽をやったことのある人間であるのだが、そも […]