日本4.0 国家戦略の新しいリアル

様々なことが日進月歩で進化を続けている。日本もその例外ではなく、国家的な進化を続けていると言っても過言ではない。

その日本はどのように進化をして4.0をなしていくのか、国家戦略的な進化の観点から取り上げている。

第1章「日本4.0とは何か?」
そもそも日本4.0とはどのようなものなのかそこには江戸から明治にかけて、脈々と受け継がれたシステムがキーポイントとなる。そのキーポイントが北朝鮮などからの外的な危機、さらには少子化などの内的な危機から救ってくれるのだという。

第2章「北朝鮮の非核化は可能か?」
先頃米朝会談が行われ、北朝鮮の非核化によるものであったのだが、最終的には破談の様相であった。そのため北朝鮮の非核化は振り出しに戻ったと言えるのだが、その様相からいかにして非核化を進めていくのか、そのことを取り上げている。

第3章「自衛隊進化論」
自衛隊という名前になって今年で65年を迎える。その節目の年だからでこそ、自衛隊とは何か、どこの方向へ向かうのかを取り上げている。

第4章「日本は核武装すべきではない」
日本の核武装論は今も昔もあるのだが、著者は核武装を行うべきではないと主張している。その要因についても併せて取り上げている。

第5章「自衛隊のための特殊部隊論」
特殊部隊は様々な群邸に存在しているのだが、自衛隊はそういった舞台はあるのだろうか。そしてもしあったとした場合、どのような用途で使うべきなのか、そのことを論じている。

第6章「冷戦後に戦争の文化が変わった」
大きな意味で「戦争」と言える戦争は様変わりした。その分岐点が冷戦後であり、兵器的なところでも、さらには戦争における戦略面でも進化をしていく。その「進化」は戦争文化の変化にどう影響を与えているのかを取り上げている。

第7章「「リスク回避」が戦争を長期化させる」
戦争は避けるべきものであるのだが、それにはリスクが生じる。そのリスクを避けることも大切かもしれないのだが、時としてそのリスク回避が戦争への引き金にもなってしまうと言う。また戦争が起こっているときにはそれが長期化への一途をたどってしまうこともあるのだという。

第8章「地政学から地経学へ」
戦争や国家戦略において「地政学」と言う学問は捨てきれないものであるのだが、これからは「地経学」と呼ばれる経済的な要素も含めて議論を行う必要があるという。

第9章「米中が戦う地経学的紛争」
大国と呼ばれる戦いの中で主だっているところといえば米露などが挙げられるのだが、ここでは米中が中心となる。その対立によって地経学の観点からどのような戦いがあるのかを予測している。

日本は例外なく進化をする。その進化のプロセスは論者によっても異なる。その異なる中で著者はアメリカ戦略研究所の上級顧問を務めており、アメリカの観点から日本の進化を見ている。その姿が本書といえる。

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